バチッ
湊は家の奥にある美術品が飾ってある部屋のドアを開けようとした瞬間、指に静電気が走ったのを覚えた
「誰かが部屋に入ってる・・」
しかし部屋は物音一つしない・・
だけど湊は自分が入ろうとしている部屋に誰かが入り込んでいる、そう瞬時の思った。
運悪く今日は両親執事共に家のパーティーに出ているので誰も呼べない。
「今・・頼れるのは自分だけ・・」
そう考えて湊は一度自分の部屋に戻って愛用の弓矢を持ってきた。そして弓矢を構えて心の中で三秒数えてから部屋に入ることにした。
「3・2・1・・出てきなさい!泥棒!」
バンッ
三つ数えてから勢いよくドアを開けた・・しかし・・
ビュウーッ
湊が部屋にはいるとそこには誰の姿もなく、進入口と思われる部屋の大窓の長いカーテンが夜風に吹かれて激しく夜の風になびいていた。
それでも、弓矢をいつでも発射できるように構えながらこの家の一番の家宝、妖刀マリンブルーのもとへ駆け寄った。
すると、ガラスケースには一枚のカードが張られていた。
漆黒の闇に白き光が飲み込まれる時
赤き死の星のメロディーを青き水の星の鼓動に合わせて
U:〔(60−9) IN も〕に
あなたの家の家宝・妖刀マリンブルーを頂にあがります
怪盗キッド
「なんで・・なんでよ・・私の大切な物をどれだけあなたは奪ったら気が済むのよ!
確かにこの妖刀は伝説があってちょっと気味が悪いけど・・あなたに渡すくらいなら・・いっそ・・」
湊は張り付けてあるカードを丁寧にはがすと急いでパーティー会場へ行き、自分の両親に報告した。
「キッド・・お前の望みは何だ・・・私の家の宝という宝は全部やるから・・これ以上私たち家族を傷つけないでくれ・・」
そう、湊の父親はつぶやいた。
八月一日 ー新宿ー
夏休み真っ最中、蘭と園子は新宿へ遊びに来ていた。
目的の買い物も終わり疲れたのでお店にに入って話をしている時、今はまっているサークルのことを言い出した
「実はね蘭、またインターネットでおもしろい情報をゲットしたのよ〜」
「へぇ〜どんなの?」
「学生情報屋っていうHPに父親が刑事やっているSAEHARAっていう中学生の男子が居るんだけど・・
前にみんなで県自慢大会っていうのがあってね、そこでそ奴が唯一誇れる自慢は優れた昔の美術品が今でも残っていることと、
それを狙う漆黒の翼を持った泥棒がいるっていう事なんだって、
その泥棒の名前は教えてくれないけど・・それでさ・・蘭。私考えたんだけど・・」
蘭は背中に冷や汗が流れるのを感じた。
「どうしたの?園子・・」
「共鳴って言葉しってるわよね・・」
「うん、小学校の理科の実験でやったことが有るから覚えてるけど・・」
「同じ物は同じ物を呼び寄せる・・キッドがもし出没すれば、漆黒の翼をもった泥棒さんがもしかしたら
同じ物を盗みに来るかもしれないじゃない?」
「そういえば・・そうかも・・」
「それで、蘭のおじさん探偵やってるでしょ?どうせキッドを捕まえるつもりなら紛れ込んでくるその泥棒さんを
捕まえてくれないかな〜って思ってさ」
「でも、肝心のキッドが予告状出さないと意味ないじゃない。」
「チッチッチ、実は来てるんだな〜予告状。西洋の妖刀マリンブルーを頂にあがりますってキッド様から予告状が届いたのよ〜」
グワシッ
この音はなんだろう?
この音の正体は、いつの間にか大声で話していた蘭と園子の会話をいつの間にか聞いていた女性が
怒りのあまり注文していたジュースの入っていた紙コップを怒りのあまり潰してしまった音である。
「どっどうしましょ・・あ〜もう、妖刀マリンブルーがキッドとか言うこそ泥さんの手に渡ったら・・・
もしマリンブルーを月の光に当ててしまったら・・
あの剣に封印されている力が解放されて・・こうしちゃいれないわ、今日の仕事が終わったら大ちゃんに言わなくっちゃ!」
そういってその女性は会計を済まして出ていってしまった。
もちろん、一人の女性が紙コップを握りしめて壊した後、定員がこぼれたジュースの始末を困った顔で
やっているのを見つつ店から出ていったことなど蘭たちは気付いていない・・・
いつか現れるであろうキッドとその怪盗に話を咲かせながら
第二章へ
神津月斗様のあとがき
初めて投稿させていただく神津月斗ともうします。
一度でいいからやってみたかったキッドとダークの対決!(それが目的か?)
最後に現れた唯一のDNキャラ・・分かった方いますか?笑子さんです。
DNメインキャラが出てくるのは、第二章から!
ついでに言うとDNキャラはテレビを元にしています。科学と非科学との合作は難しいです。
では・・・