高校生活 〜二時間目緊急連絡!和葉を助けろ〜 作:真希様
「っつつ・・・」
和葉は保健室で足にシップをはってもらっていた。
「ったく・・・なんや?そんな強く西園寺当たったんか?」
「ん?あぁ、気にせんでええて!私がバランス崩したんやから!」
「ったくドジやなぁ・・・」
そして包帯を巻く
「よっし、まぁこれでええやろ」
「うん・・・ありがとぉな平次」
そこに西園寺がやってきた
あ、西園寺さん・・・」
ごめんなさい!!遠山さん!!」
西園寺は頭を下げた。
「私・・・私・・・どうしよう!!遠山さんに・・・怪我させてしまって・・・」
「え、ええて!気にせんで!」
すると平次が一言
「まぁ、どっちもどっちやな。西園寺も前みなアカンで?和葉も気ぃつけろ」
「うん・・・わかった平次・・」
「ハイ・・・」
「じゃぁ、先戻っとくから!和葉、おまえここにおれ。次体育やから休んどけ」
「わかった・・・」
そういうと平次は和葉の頭にポンッと優しく手をおいた。
「帰りは送ってくから、剣道終わるのまっとけ!」
「うん・・・」
すると平次は笑って
「痛くなったら、すぐよべよ!」
といって保健室から出て行った。
「では私も・・・」
「うん、西園寺さんゴメンな!」
平次が教室に戻ろうとしてたらそこに橘が来た。
「和葉の様子は?」
「ん?あぁ、心配せんでもただの捻挫やで」
「そう・・・」
「・・・なんや?なんか言いたそうな顔やな?」
すると橘は目を鋭くして平次を見た。
「服部君、あの西園寺って人・・・気をつけたほうがいいわ」
「ん?なんでや?」
「あのコ、絶対和葉に何かしてくると思う・・・」
「なんでそんなことわかるんや・・・?」
「・・・鈍いわね・・・」
「はぁ!?」
「とにかく!和葉から離れるんじゃないわよ」
「・・・あぁ・・・」
そして放課後・・・
「和葉ぁ!!」
「ん?」
「かえるで!!」
「は?部活はぁ?」
「ん?今日くらい休んだってかまへんて」
「何言ってんの!?アンタ部長やろ!?」
「ええっていってるやろ?たまには二人で何か食べいこや!」
そう言うと平次は和葉を抱えて外に出た。
「ちょっ・・・あんた一回帰ってから来たん!?」
「ん?そうやで?バイクでな」
「・・・ありがとぉ・・・」
ほほを赤くしてお礼を言う和葉に平次はにっこり笑っていった。
「なんや、たまに素直になるとかわええなぁ・・・嘘やで?」
「あんたねぇ・・・人がお礼いってんのに・・・」
「ほな行くで!」
ヘルメットを和葉にかぶせて平次はバイクを道頓堀へ飛ばした。
「じぃ、あのバイクを追ってちょうだい。」
「はい、桜杞お嬢様」
そして、道頓堀・・・
「なんか久々やなぁ!ここ来たん!平次と二人で!」
「せやなぁ・・・」
「ねぇ、なんかお腹すかへん?」
「ん〜じゃぁ、うどんでも食うか!!」
「賛成!!」
「でも、私は、おうどんはちょっと・・・麺類は気を使って食べなければいけませんから・・・」
その声を聞くと、平次と和葉は驚いて後ろを向いた。
そこにはあの!西園寺がいた!
「さ、さ、さ、さ西園寺!!??」
「何やってんの!?西園寺さん!!??」
「ひどいです!遠山さん私に今日大阪見物しようってお約束したじゃないですか!!」
「・・・なんや?和葉?約束しとったんかいな?」
「ちょっ・・・私・・してな・・・」
そんな言葉を押し切って西園寺は声を張り上げて言った。
「服部さん、私お好み焼きが食べたいです!」
「ん〜・・・じゃぁいきつけの所いくか・・・でも、そこ道頓堀じゃないねん・・・」
「じゃぁ、移動しましょ!!」
「せやなぁ・・・」
和葉はご立腹だった。
「和葉、バイク乗せるで?」
「え?・・・うん・・・」
すると西園寺は、
「服部さん!遠山さんは足をくじいてらっしゃるんですよ!?バイクは足に負担のかかりすぎです!」
「せやなぁ・・・」
「遠山さん、私が服部さんのバイクの後ろに乗るので、あなたは私の車に・・・」
「えっ!!??」
「せやなぁ・・・そっちの方が足痛くないかもしれへんで?」
「でっでも・・・!!」
「さぁ、お気になさらず!!どうぞ!!」
「ちょっ・・・!」
和葉の言葉を無視して、西園寺は自分の車に和葉を押し込んだ。
「じぃ、遠山さんは足をくじいてらっしゃるから、飛ばさず、ゆっくりくるんですよ!」
「かしこまりました、桜杞お嬢様」
すると西園寺はニコッと笑って車のドアを閉めた。
「西園寺、はい、メット。」
「ありがとうございます、私バイクに乗るの初めてなんです!」
「ホンマ?じゃぁ、しっかりつかまっとけや!」
そういうと西園寺はギューッと平次の腰に抱きついて行ってしまった。
「な・・・なんやの・・・!?おろして!!私もう歩いてかえる!!」
そういうと和葉はドアを開けて一人で帰った
「平次のバカッ!!」
和葉の声はむなしく道頓堀に響いていた。
続く・・・
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