そして二時間後・・・
「ごめーん!またせて!」
そこには蘭と新一がきた。
「蘭ちゃん!」
「ごめんね〜!」
「こんちわ!」
「こんちわ!工藤君!」
そう、和葉は東京に来ていたのだ。
「どうしたの?足・・・」
「ん?うんちょっとドジしてもうて!」
「あはは!でも、そのドジ、蘭には負けると思うよ!」
「しっ!新一〜!!」
いつものように喧嘩する蘭と新一を見ながら和葉はため息をこぼした。
「ん?和葉ちゃんどうかした?」
「そういえば・・・服部は?」
「う〜!!蘭ちゃぁん!!工藤くぅ〜ん!!」
「わっ!!どうした!?」
「かっ和葉ちゃん!?」
そしてこちらは西園寺と平次・・・
「おっ電話や・・・ちょっとバイクとめるで?」
「はい!」
「もっしも〜し?」
[モシモシ?服部か?]
「なんや、工藤か?」
その「工藤新一」の名前を出した瞬間、西園寺の顔が変わった。
「なんや?」
[ワッ!ちょっと待てって!!ちょっ・・蘭!]
「なんや?えらい騒ぎやな?」
そう平次が笑っていた時、蘭が電話に出た。
[服部君!!]
「ん?毛利のねーちゃんか?」
[か?じゃないわよぉぉ!!!]
「はい!!??」
電話口で怒鳴る蘭に平次はさすがにびっくりしたらしい。
[何やってるのよ!!??]
「何って・・・和葉たちとお好み焼き食べに・・・」
[和葉ちゃん、私達と東京にいるから。」
「はぁ!?」
[はぁ?じゃなくて!!明日からGWだから、そのまま東京に泊まるからね]
「ちょっ・・・和葉にかわってや?」
[やだ!!]
「ちょっ毛利のねぇちゃん!」
[新一・・・何?やだぁ!]
「工藤?」
[もしもし・・・]
新一は怒っている蘭から無理やり電話を取った。
[服部、とにかくそーゆうことだから・・・]
「ちょっ・・・和葉にかわってぇな!」
[う〜ん・・・本人がいやだって・・・(汗)]
「なんでや!?お好み焼きたべるんじゃなかったんか!?」
[おまえなぁ・・・まぁ、後でまた電話すっから!じゃぁな!]
「ちょっ・・工藤!?きるな!!くっ・・・切ってもうた・・・」
「服部さん・・・何て・・?」
「なんか和葉が東京に行ったらしいんや・・・」
「え・・・?」
「まぁ、とにかく俺も行ってくる!悪いけど、大阪見物はまた今度な!」
そういうと、後ろからついてきてた西園寺の車に西園寺を乗せてバイクを空港に飛ばした。
「お嬢様、追いますか?」
「いや・・・服部さんは東京にいくのよ・・・東京の工藤さんの所に・・・」
「では・・・?」
「まず、家に帰るわ・・・送って」
「かしこまりました・・・」
「ねぇ・・・じぃ・・・?」
「はい?」
「私のものよね・・・?服部さんは・・・」
「・・・じぃは何とも・・・」
「そう・・・」
そして東京・・・
「ピンポーン」
「あいよー・・・?服部?」
「おぃ、和葉は?」
「今蘭と風呂入ってる」
「足・・・」
「あぁ、だから蘭が一緒に入ってるから・・・」
「そうか・・・」
「まぁ、あがれよ」
「あぁ・・・じゃぁ・・じゃまするで」
風呂場からは水の音が聞こえていた。
「で・・・・まぁ、和葉ちゃんから色々聞いたけど・・・」
「色々って・・・俺なんもないで?」
「まぁ・・・そういう意識がないんだろう・・・」
「なんや?なんで和葉は怒ってるん!?意味わからへんで!?」
「まぁ・・・落ち着けって・・・」
「まぁ・・・一種の和葉ちゃんのヤキモチだと思うけど・・・」
「ヤキモチって・・・」
「転校生きたんだろ?」
「あぁ・・・なんや!?西園寺にヤキモチやいとるんか!?」
「だから・・・落ち着けって・・・」
新一は平次の気持ちを押さえながら話した。
「なぁ・・・もし、服部の高校に俺が転校してきて、和葉ちゃんと親しくしてたら・・おまえどうする?」
「どうって・・別にどうも・・」
「そっか・・・」
そこに和葉と蘭があがってきた。
「へ・・いじ・・・」
すると、平次は和葉の所にすごい形相で近づいてきた。
「帰るで」
「え?」
そして和葉を無理やり抱きかかえた
「いっ・・・いやや!!」
「和葉ちゃん!」
平次を止めようとする蘭の手を新一は止めた
「何するの!?」
「これは服部と、和葉ちゃんの問題だろ!?おまえが騒いでどうするんだよ!」
すると平次は和葉の抵抗でバランスを崩して、和葉を放した。
「っつ〜・・・」
「大丈夫か?」
差し出す平次の手を和葉は振り払った。
「なんや?」
「・・・・・・・」
「一体なんやねんおまえ!!こっちがどんだけ心配したと思ってるんや!!??」
「・・・・」
「勝手に東京来て、電話にもでぇへんし、お前何考えてんの!?」
平次はキレていた
「一人で、キレて、なんやねん!!??俺が何かしたんか!?お前になんかしたんか!?」
「・・・・・」
「工藤から聞いたけど、一種のヤキモチって・・・お前がしとるのはただの自分勝手やないかい!!」
「・・・・何・・?」
「はぁ!?」
「アンタに何がわかるの!!??」
「わからへんよ!俺はお前じゃない!!お前がハッキリ言わなわからへん!」
「もう・・・ええよ・・・帰って・・・ゴールデンウィーク終わったら一人で帰ってくるから」
「さよか・・・じゃぁ勝手にせぇ!」
「・・・・」
「今日のお前何か変やで・・・」
「・・・変にさせたのは、あんたや!!」
そういうと和葉は足をかばいながら走って二階にいってしまった。
その後を蘭が追っていった。そして振り返って平次に言った
「服部君!」
「・・・なんや?」
「和葉ちゃんの気持ちわかってよ。」
「はぁ・・?」
「じゃなきゃ・・・じゃなきゃ和葉ちゃん可愛そうだよ!!」
そういうと蘭はまた走っていった。
「はぁ・・・」
「はい。」
新一はコーヒーを平次の前に持ってきた。
「はぁ・・・」
「女ってわかんねーよな・・・」
「・・・」
「俺もさぁ、蘭とよく喧嘩すっからよ〜お前の気持ちわかるぜ?」
「・・・」
「でもさぁ・・・俺に原因があったってこと、聞いて初めて知るんだよ、そん時は実は俺もかなりショック」
「・・・・俺なぁ・・・」
「ん?」
「和葉とよぉ喧嘩するけど・・・怒鳴ったことないねん・・・」
「うん・・・わかるよ」
「でもな・・・怒鳴りたくて怒鳴ったんじゃないねん・・・アイツが心配やったんや・・・」
「うん・・」
「それだけは・・・それだけはわかってほしい・・・」
「そっか・・・まぁ、お前も今日は泊まってけよ・・・」
「あ・・・せやな・・・あ、でも和葉・・・」
「俺が後で蘭の家に二人送っていくから・・・」
「すまんな・・・ちょっとウチ電話してくるわ・・・」
「あぁ・・・」
そして夜はふけていった。
和葉と平次はそれぞれに苦しい思いをしていた。
しかし西園寺だけはその夜を喜んでいた。
「もう・・・終わりかな・・・?」