ラン〜RAN〜

ザ・ドクター様

第10話 侵入

 帝丹高校。そこに 工藤が久しぶりに姿を見せた。
 「おー 工藤 久しぶりだなー?」
 「もう事件は解決したのか?」
 「どんな事件だったんだい?今度教えてくれよな」
 久しぶりのため 人気者になっている。その時だった。蘭が現れたのは。

 蘭を見た工藤は笑って言った。
 「よぅ 久しぶりだな 蘭」
 「し……新一……戻って来たの………?」
 「あぁ……心配かけたな 蘭」
 「もう……どこにも……いかない?」
 「あぁ……多分………」
 2人は抱き合いながら そう言っていた。

 「……そう言えば……エクストリーム2000……優勝したんだって?」
 「えぇ………相手はとても強かったわ…………でも 勝ったわ………」
 「おめでとう」
 新一は 笑みを浮かべながらそう言った。しかし 心の中では別の事を考えていた。
 (……そんなに強いのかよ………下手に浮気 できないじゃないか………)
 (ちょっと 他の女の人 見ただけで殺されるかもな)

 「ハイハーイ ホームルームを始めるわよー」
 その声と同時に工藤の担任の桜田 恵美(さくらだ・えみ)が入って来た。
 恵美はかなりの長身だった。身体のたくましさは さほどでもないが………。
 「なァ あんな人いたっけ?」
 新一が蘭に耳打ちする。
 「あれ?知らなかったっけ?新しい先生よ?」
 「ふ〜〜〜〜ん………」
 「え〜〜と……それでは転校生を紹介します……お入り下さい」
 そして 窓が開き 1人の少年が入って来た。3階の窓からだ。
 その教室の人は全員 こう思っていた。
 (なぜ そこから??)
 その転校生の第一声はこうだった。
 「オッス オラ 悟空!」
 そのギャグで新一のクラスが一瞬 南極になった。
 「………オイオイオイ ひかんといてくれよぉ」
 少年の その言葉で正気に戻った。

 「え〜〜と………大阪から転校してきた服部 平次くんです」
 「よろしゅう 服部や まだ来て日が浅いからいろいろ教えてーや」
 「では 平次くんの席はあそこに………」
 その時 平次の目に新一の姿が入った。
 「おー 工藤!久しぶりやなー!」
 「は……服部……何で ここに……?」

 放課後。
 「本当に久しぶりね 平次くん……遠山さんは?」
 「あぁ アイツは連れて来てへん 危険に巻き込むワケにはいかへんからな」
 「………何か 事情がありそうだな」
 新一がそう言うと 平次が言った。
 「なんや 聞いとらんのか?日本に犯罪者が現れたんや……5人もな」
 「それぞれの国から来日………強者を求めて……………」
 「民間に危害を加える可能性もある……せやからオレがこの東京に来たんや」
 「そして これは 本庁の明智警視の命令や」
 「せやから もし現場を見た場合……身体を張って阻止しなければならない……それがオレ達の使命や……」
 「……ま……工藤のねーちゃんは大丈夫やと思うけど……なんせ並外れた力を持ってるし……」
 「誰が 並外れたよ?」
 「そら決まってるやろ………な?工藤?」
 「あぁ………蘭……多分 オレ達2人が束になってもオマエには敵わないから………」
 「自分の身は自分で守ってくれ」
 新一は 蘭の肩に手を乗せて そう言った。
 (何よ それ――――!!?)

 「コ……ッ……コ……ッ」
 恵美が家に帰ろうとしていた。その後ろに1つの影があった。
 その影は恵美を尾行しているいるようだった。
 恵美が動けば それに併せて動き 恵美が止まれば 影も止まる。
 完璧な尾行術だ。
 そして 恵美が自分のアパートに着きドアを開けてそこに入った。
 ドアを閉めようとした時 ドアに何かが はさまった。それは人間の足だった。
 「失礼……恵美さんですね………少し話をしたいのですが………」
 1人の女性がドアから顔をのぞかせた。足でドアが閉まるのをブロックしながら。
 「あ……貴方は………?」
 「かなり身勝手な要求ですが……聞いていただけますか?」
 「どんな事ですか?」
 「………貴方の身体を――――……私に貸していただきたい」
 「………どうしてですか?」
 「………目的は言えぬが…………数日の間………だ………」
 「バカにしないでよ?何で貴方なんかに身体を貸さなきゃならないの?」
 「そう来ると思っていたわ」

 次の瞬間 女性の影が伸び 恵美に突き刺さった。
 「ぐ……ぅ………」
 恵美が呻きながらガクンとヒザをついた。
 「……これで……いい……このまま 気絶させれば………」
 「そして 口をふさぎ 縛り 永遠に眠らせていれば 誰かに気づかれる事もない………」
 女性は 恵美のアパートに入り込んだ。
 「……なるほど………こう……こう……こう……」
 女性は恵美の顔に似せるために自分の顔をメイクしている。
 「……よし………」
 「身体………偶然にもサイズは同じ………だったら ここにある服を着れば……大丈夫だわね」
 「あとは……学校の記憶ね………見たところ新米の教師らしいし………」
 「……なら 必ずアレがあるハズ…………」
 そう言いながら 女性は恵美のカバンを調べた。そして目的のモノを見つけた。
 生徒の写真と名簿。写真の後にはクラスと名前が書かれている。
 「これを使えば……大丈夫だわ………」
 そう言う女性の顔には笑みが浮かんでいた。

 翌日。
 「恵美先生ーおはようございますー」
 「えぇ おはよう」
 「おはようございまーす」
 そう言いながら 恵美のお尻を触る少年が居た。平次だ。
 「こらー! 平次くん 触っていかないでよぉー!」
 (………あれ………?)
 平次は恵美のお尻を触った感触に違和感を感じていた。
 (あれ……?昨日の感触と違うような………?)
 その時 恵美の眼に蘭の姿が映った。
 (蘭……覚悟する事ね……すぐに襲ってあげるわ………)
 そう思う恵美の顔に不気味な笑みが浮かんでいた。

 ◆敵は外だけではない!安全なハズの学校の中にも!!!蘭はこのピンチから逃げられるのか!!?


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ザ・ドクター様の格闘小説10話
ぎょええっ・・・・・・学校生活にすでに影響が・・・・・・平次も出してくれたんやー
ありがとー!!!・・・・でもいくら剣道で強いとはいえ・・・・・格闘とはまた違うし・・・(笑)
でもこれで蘭を狙ってるのは確実に一人いるわけだ・・・・・と by あっきー

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