喫茶店。 綾香がピーターソンにコーヒーをかけ それはピーターソンの眼に入った。 次の瞬間 眼を押さえるピーターソンに対して綾香はテーブルを蹴り上げ 机越しにドロップキックを放った。 「ズダ―――――――ン」 吹っ飛び 倒れるピーターソン。 綾香が事前に客を避難させるように店員に言ったため 他の客には被害が及ばなかった。 「テ……テメェ……何を入れやがったッッッ」 ピーターソンが立ち上がって絶叫する。 「唐辛子―――――……」 「唐辛子が眼の中に入ったら その痛さで目を開けていられなくなる事必至ッッ」 「もう貴女に勝利のチャンスは無いわ」 そう言いながらピーターソンを攻め立てる綾香。 「来栖川空手……いや……綾香流の実力はどうかしら？」 「〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜ッッ」 ピーターソンがそう呻く。しかし 痛さで眼を開けていられない。 「ぐぅ………」 「ズドッ」 綾香が正拳をピーターソンの腹に突き入れる。 「ぐ……ぐぅぅ……」 ピーターソンが両ヒザをついた。 そして ピーターソンがテーブルの上に両手を伸ばす。 ピーターソンの手に何かが触れた。 冷たいガラス容器――――――……。 堅いモノ―――――………。 （これは……水………？確か喫茶店ではお客が来た時に 水を出す……） （これはチャンスだッッ） そう思いながらピーターソンは自分の顔に水をかけた。 水で眼に入った異物を洗い流そうという腹か。 わずかに異物が流れ出た。 流れはしたが まだ多くの異物が残っている。 「ぐ……？」 「見え……ッッ」 その時 ピーターソンの眼にあるモノが飛び込んで来た。 綾香の拳―――――………！ 「グワシャァッ」 「〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜ッッッ」 そう叫びながら綾香が拳を押さえながらうずくまった。 「忘れたの……？ここは喫茶店………」 「盾になるモノもあれば……武器になるモノもある……」 「今 アタシは盾としてガラスの灰皿を用いた」 「そして―――――……」 ピーターソンが何かを掴み 綾香に投げつけて来た。 コショウだ―――――……。 それを綾香は上半身だけ動かして避ける。しかし そこに来た。 ピーターソンの右正拳突きが………！ 「シィィィィッ」 それをブリッジでかわし 直ぐさま立ち上がって蹴りを放つ綾香。 「ドゥッ」 それを喰らったピーターソンはその足を掴んだ。と 同時に勢いよく後に投げる。 「ブァッ」 しかし 綾香には通じなかった。 椅子を掴み そのまま 投げから脱出。そして構えた。 「ス……」 構える綾香をピーターソンは薄目で見ながら言った。 まだ視力が回復していないために薄目なのだろう。 「この目ではほとんど見えぬ……まともに闘えぬ」 「綾香 ここは一旦引くが 次に逢った時は容赦しない」 そう捨て台詞を吐いてピーターソンは逃げた。 後に残された綾香は呟いた。 「フッ 口程にも無いわ………」 帝丹高校の一教室。そこで恵美は呟いていた。 「そろそろ……やるしかないわね……」 その時 ノックの音がして １人の少女が入って来た。 毛利 蘭――――……。 「なんですか……？恵美先生……？」 「実は……ね………」 次の瞬間 恵美が無言でパンチを放って来た。 「なッ」 そう叫びながら屈んでかわす蘭。 そこに恵美の蹴り――――――……。 「グワキィッ」 辛うじて両腕でブロックした蘭は そのまま反撃に行く。 「いいの？」 「ここでアタシと闘っているところを誰かに見られれば……文句無く退学決定よ――――……」 「それがイヤだったら――――……抵抗しないコトねッッ」 そう叫びながら恵美は攻撃を加えた。 「ガコッ」 蘭の頭が跳ね上がる。 （こ……こ……攻撃できない！！！！） 無抵抗……。いや。ガードだけは固める蘭。しかし 恵美の攻撃はそのガードをも すり抜ける。 「ホホホホホホホ」 そう叫びながら恵美は攻撃を加える。加える。加える。加え続ける。 蹴。拳。ヒジ。ヒザ。蹴。拳。掌。 （ぐ………！つ……強い………！） （………た……例え 抵抗……いや まともに闘っても苦戦していたかも知れない………！） その時 その教室のドアが勢いよく開いた。 「オイオイ 日本最強の少女が何てザマだい？」 それは男性の声だった。その男性に視線を向ける蘭………。 「手を貸そうか」 その男が笑みを浮かべてそう言った時だった。蘭が叫んだのは。 「京極さんッッッッ」 ◆日本男子空手界のブランド・京極 真 見参！！！ 続きへ
ザ・ドクター様の格闘小説15話
でた!!!京極さん!!!(笑)空手界のブランド?!(爆)
にしてもどうしてここに!!???←いや蘭の実力がまだ相手に知られてない時点では正解かも(笑)
それにしても綾香もついに襲われた・・・・・あと残すは・・・・・・by
あっきー