ラン〜RAN〜

ザ・ドクター様

第55話 記憶復活

  ◆シュトロハイム………!その強さが今明らかに!!?

  「シュトロハイム………?」
  「何者なの そりゃァ………?何者でもいいか………この場でのしてやれば関係無いわ………」
  シェラザードがダッシュからの蹴りを放つ。
  それは シュトロハイムの腹を貫いた。
  「ッシャァリャァッ」
  その叫び声と同時に。
  「ガコォッ」
  シェラザードの拳が シュトロハイムの顔に入った。
  そこから連続でシェラザードが次々とシュトロハイムの顔に攻撃を加える。
  美しいその顔に攻撃を………。
  「ドドドドドドッ」


  それを見たウォッカは呟いた。
  「おいおい やっぱり見かけ倒しかよ」
  「まだ そう決め付けるのは早いと思うぞ ウォッカよ」
  そう言いながらジンは滅多に見せぬ笑みを浮かべていた。


  ブライトは電話を続けていた。
  「ワカるかね シュトロハイムという男は強いんだよ」
  「相手の攻撃を食らい 相手の力量を掴む」
  「そして 叩き潰す」
  「それがシュトロハイムの恐ろしさだ」
  「ハッ……ハァ………」


  「ドドドドドドドドッ」
  まだシェラザードがシュトロハイムを殴り続けている。
  「と………止まらねェよ オイ」
  1人の警察官がそう呟いていた。
  「誰か止めろよ 死んじまうんじゃねェか」

  「その必要は無い」

  どこからか声が聞こえて来た。よく通る声だ。
  「もう……強さは分かった………ここら辺で………」
  シュトロハイムはそう言いながらシェラザードの攻撃をブロックした。
  「ガキィッ」
  「反撃させてくれたっていいだろう」
  ブロックからそのままパンチを放ちに行くシュトロハイム。
  「グワァキィッ」
  そのパンチを腹に食らったシェラザードは吹っ飛んだ。
  「…………ッッッッッ………」
  「ザッ……ドンッ」
  着地したシェラザードは瞬時にダッシュする。シュトロハイムめがけて。
  「ガキィッ」
  シェラザードのパンチがシュトロハイムの顔にヒット。
  「ッシャァッ」
  シェラザードの蹴りがシュトロハイムの鳩尾を叩く。
  「ズドッ」
  「君は…………」
  「楽しい……………」
  シュトロハイムが不気味な笑みを浮かべていた。シェラザードの攻撃を食らいながらも。


  ブライトは呟いていた。
  「実を言うとな…………私の中ではもうシュトロハイムと言う男は存在しないのだよ」
  「エ……?そ……それはどういう…………?」
  「存在するのは シュトロハイム と言う名を借りた“狩猟者”(ハンター)だけだ………」
  「スコルピオンの望むモノが“敗北”と言うならば シュトロハイムの望むモノは………」
  「強者と戦う事」
  「そのためならアイツはどんな事だってするッ」
  「相手を絶命させる事もッッッ」


  そして その時 白鳥警部と明智警視が高速道路に着いた。
  G−5の1人が暴れているという通報を聞きつけて。
  「どうしたのですか………何故 突っ込まないのですか………」
  「1人の男が闘っているんだ 手を出せるワケねェだろ」
  「貴方達はそれでも警察官ですか………黙って見ていなさい……私のやる事を……」
  そう言いながら 明智は拳銃を抜いた。
  その時だった。明智に制止の声がかかったのは。
  「待ちなさい……この闘いに制止をかける事はこの私が許しません」
  その声の主を見た明智は少し考え込み 拳銃を懐に収めた。


  殴られながらもシュトロハイムは呟いた。
  「見た所……記憶障害に陥っているようだ………」
  「私が記憶を元に戻してあげよう」
  そう呟きながら シュトロハイムは手刀でシェラザードの頭を横から打ち抜いた。
  その勢いでシェラザードが吹っ飛んだ。
  「ズザザザッ………」
  そして シェラザードは立ち上がった。
  しかしシェラザードの様子がおかしい。
  キョロキョロと周りを見ていた。
  「ここ……は………?」
  その時 シュトロハイムがダッシュし シェラザードをある方向に殴り飛ばした。
  「ガコォッ」
  「ドシャァッ」
  吹っ飛んだシェラザードはある人物にぶつかった。勢いよく。
  その人物を見たシェラザードは泣き叫んだ。
  「ふぇーんっ 高松ぅっ アイツがいじめるんだよぉ〜っ」
  「記憶が戻られたのですね グンマ様」
  そう。先程の制止の主は高松であった。
  そしてこの性格………。確かに泣き虫なグンマの性格だ。
  「安心して泣き止んで下さいよ グンマ様 記憶が戻ったなら 私の役目も復活します」
  「エ………?」
  グンマが目を赤く腫らしながらそう呟いた。
  「グンマ様を泣かす奴は私が許しません」
  そう言いながら高松は不気味な笑みを浮かべていた。

  ◆出た!ドクター高松のキメ台詞!グンマを守り通せるか 高松!!?



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