ラン〜RAN〜

ザ・ドクター様

第56話 高松の格闘哲学

 ◆グンマに代わって高松が参戦!

  「グンマ様を泣かす奴は私が許さない…………だと?」
  「どう許さないというのかね」
  そう言いながら 高松に近づくシュトロハイム。
  「ザッ………ザッ………ザッ………」
  「バォッ」
  シュトロハイムの蹴りを高松は片手で受けた。
  「バチィッ」
  「シャッ」
  「バチィッ」
  高松の手刀に叩き落とされた。
  「フフ………ガンマ団最高幹部の1人 ドクター高松にその程度の攻撃が通じるとでも思っているのですか」
  「本気を出して下さいよ いい思い出にしてあげますよ」
  それを聞いたシュトロハイムは不気味な笑みを浮かべた。
  「ふむ……キミはとても強いようだ………少なくとも そこのボウヤより……」
  「誉めて下さって光栄ですね」
  「……攻撃して来いよ ドクター高松とやら」
  挑発。あろうことかシュトロハイムが高松を挑発している。
  「……挑発ですか……………オモシロイ」
  「その挑発に乗って差し上げましょう」
  そう言いながら高松がダッシュ。そこから蹴りを放つ。
  「グワァキィッ」
  シュトロハイムの足めがけて蹴りを放った。丁度 スネの所を……!
  「!!!?」
  (なんだ………?この感触………?人間を殴った感じじゃ無い……少なくとも………)
  (この男の肉体………人間のモノですら無い!!!)
  シュトロハイムは不気味な笑みを浮かべていた。
  「ベシィッ」
  高松のローキック。
  その時 高松の顔が歪み 吹っ飛んだ。
  シュトロハイムのパンチを食らったのだ。
  吹っ飛んだ高松は体勢を整え着地し ダッシュ。
  ヒジ…………!
  高松のヒジをシュトロハイムは右手一本で受け止めた。
  「…………ッッ……ッッ」


  「強ぇぇ」
  1人の警察官がそう言った。
  「あぁ 確かに強いな あの外人……何者だよ?オマエ知ってるか?」
  「アホな事言うな オマエが知らないモノを俺が知るわけないだろ」
  「オマエ等 何を言ってるんだ オレが強いと言ったのはドクターの方だよ」


  高松は 流れた血を拭きながら呟いた。
  「フフ…………私が血を流したのは久しぶりだ………」
  「血はいけない………感じてしまうから………」
  「ギャンッ」
  そう呟いた高松が低い体勢でダッシュ。目にも止まらぬ速さ。
  「ドンッ」
  シュトロハイムの胸を掌で突き その衝撃でシュトロハイムは吹っ飛んだ。
  「…………ほぅ………」
  シュトロハイムは体勢を立て直し 跳んでの後ろ回し蹴りを放った。
  「バォッ」
  それを屈んでかわした高松は シュトロハイムの顔に掌を浴びせる。
  「ドッ」


  明智がシュトロハイムを見ながら呟いた。
  「白鳥………あの外人……シュトロハイムとか言いましたね………」
  「もしかしてさっきの会議で名前が出て来た男ではないのでしょうか?」
  「あ………そ………そう言えば………」
  白鳥も気づいた。
  目の前の外人が我々警察の運命を握っている事に。
  しかし この時は誰も気づいていなかった。
  この男が警察に協力すれば…………!
  警察は 強力な戦力を持つと同時に 核爆弾のスイッチを手に入れる事に。
  それ程 この男…………。
  破滅的!
  残虐的!
  非情的!


  シュトロハイムが殴り掛かって来たその時だった。
  高松の体が煙に包まれたのは。
  煙幕でも焚いたのか…………?
  次の瞬間 何かがシュトロハイムの眼に噴きかけられた。
  「ブシュ―――――――………ッッ」
  「ぐわ………っっ!」
  「催涙スプレーですよ…………」
  「ぐぅっ………ひ………卑怯な………ッッ!」
  「卑怯ぉぉ〜?何を言ってるんですか?闘いはやはり正々堂々と?そんな考えには………」
  「虫酸が走りますねッッッッ」
  そう叫びながら高松は シュトロハイムの腹を爪先で蹴り上げた。
  「ぐ………ッッ」
  「どういう手法を用いても構わない」
  「それをすれば勝利が確定するというのなら迷わずそれを行う」
  「それが私の格闘哲学だ シュトロハイム」
  そして 高松の連撃。連撃に次ぐ連撃。
  「ドドッ ドドッ ドドドッ」
  シュトロハイムがよろめき出した。

  「頑張れっ 高松ぅぅっ!」
  グンマがそう叫んだと同時だった。

  高松のパンチがシュトロハイムの顔にクリーンヒットしたのは。
  吹っ飛ぶシュトロハイム。
  高松はグンマを見て呟いていた。
  「終わりましたよ グンマ様………」
  そう言いながらグンマを抱き締めていた。

  そして高松の背後では蠢いていた。
  怪物が。
  シュトロハイムが。
  立ち上がるべく。
  蠢いていた。

  ◆シュトロハイムはまだ敗れていない!油断するな 高松ぅぅっ!



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ぶはっさすが高松(笑)ってこのネタみんなわかるかなあ・・・・・シンタロウとパパみたいに妙な愛情のズレがなんとも(笑)←いや、それもわからんてか?(爆)

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