ラン〜RAN〜

ザ・ドクター様

第59話 アンリミテッド

 
 警察病院。
 「医者の方は全治3ヶ月間の重傷………」
 「若い方は………この1週間が峠………というところか………」


 警視庁会議室。
 「よく来て下さいました ミスター シュトロハイム」
 明智がシュトロハイムを前にしてそう言った。
 「…………で………?用事と言うのは…………?」
 「聖・ピーターソン……琉璃 羅刹……ザナドゥ・スコルピオン……ジョルジュ・フリードリヒ・ヘルガ……この4人を捕縛してもらいたい」
 「ほぅ………その4人………をか………」
 シュトロハイムはニィッと笑みを浮かべ 立ち上がった。
 「どんな姿で――――――――………届けられても構わないな」
 そう言いながらシュトロハイムは会議室の窓を開け 飛び降りた。
 その直後窓から身を乗り出す明智。
 「バカなッ ここは6階………」
 しかし シュトロハイムの姿はどこにも無い。キョロキョロ周りを見回しても………。
 「………き………消えた!!!?」

 
  数日後。
  東京・池袋。
  サンシャインシティ………。
  スコルピオンが1人で歩いていた。
  日本に来たついでに観光をしようと言う事だろうか。
  その時だった。ひとつの影がスコルピオンの背後に現れたのは。
  それはスコルピオンを尾けている。
  スコルピオンは ゆっくりと歩みを進めた。
  そして人気の無い所に入っていく………。そして影も。
  「数日前からずっと尾けていましたよね」
  スコルピオンがそう言った。
  「ハハ 気づいていたのか……さすがドイツの英雄……」
  「………初めてお目にかかりますよね」
  スコルピオンがシュトロハイムを見ながらそう言った。
  (何………?どうなってやがる………?コイツは俺の事を知っているハズだ……)
  (どうして………?)
  「私の名は………シュトロハイム………」
  「貴方の異名……よく知っていますよ………」
  「『アンリミテッド』」
  「貴方のもつ潜在能力に限界が無い事からそう呼ばれる…… 『アンリミテッド』(見えぬ限界)と。」
  「L・H・シュトロハイム……お会い出来て光栄です」
  「しかし その異名もここで終わる………私の前では限界が見える事になる」
  そう言いながらスコルピオンは構えた。
  「ザッ」
  「面白い――――――……その言葉……後悔させてあげよう」
  そう言いながらシュトロハイムも構える。
  「………それはこっちのセリフ………今 私と闘ったことを後悔させてあげよう」
  スコルピオンは余裕の笑みを浮かべながらそう言った。
  「出来るかな……貴方に………」
  その場を静寂が支配する…………。
  そして 両者が動いた。
  「ドォッ」
  両者ダッシュで前方に出る。しかし早かったのはシュトロハイム。
  「ブァッ」
  シュトロハイムの拳をかわし スコルピオンが懐に潜り込む。
  そこに来た。シュトロハイムの膝蹴り。
  「ドガァッ」
  辛うじてブロックするスコルピオン。
  「ギャドゥッ」
  追い討ちをかけるシュトロハイムの蹴りがスコルピオンに入った。
  スコルピオンは拳で反撃に行く。が シュトロハイムはそれを読んでいた。
  それをかわし ボディに連打で拳を入れた。
  「ドドゥッドドゥッ」
  「ゲホォォッ」
  (つ………強い)
  「ガコォッ」
  シュトロハイムのパンチがスコルピオンの顔を捕らえた。
  その衝撃で大地に顔から叩きつけられるスコルピオン。
  「ッダァン」
  次の瞬間 シュトロハイムが跳ぶ………。
  「ドガッ ガッガッ ガッ ガガッ ガッ」
  連続の踏みつけ。
  スコルピオンの顔を踏みつけている。
  ………いや………。
  ただの踏み付けではない…………。
  踏みつけどころか それを超える…………。
  踵蹴り……………。
  空手の技の中でも金的蹴りと並ぶか それ以上の必殺性の高さを持つ下段の踵蹴り。
  その時 突如悪寒を感じたシュトロハイムが慌ててスコルピオンから離れる。
  「………フフ………勘がいいですね………」
  「あとコンマ数秒 あれを続けていたら……貴方の脚が壊れていた………」
  そう言いながらスコルピオンは レザーコートを脱ぎ 内ポケットからハンカチを出し 顔を拭いた。
  「さてと」
  そう言いながら動くスコルピオン。
  「ブッ」
  瞬時に間合いを詰め シュトロハイムの懐に入った。
  「ギャドゥッ」
  スコルピオンの爪先蹴りがシュトロハイムの腹に入った。
  
  
  警察病院。
 看護婦が医院長室に駆け込んで来た。
  「大変です 先生ッ 例の患者の容態が急変しましたッ」
  「何ッ 大至急 手術室に運び込めッ 私が直々に執刀するッ」
  そしてグンマが病室に運び込まれた。
  
  「術式開始」
  そう言いながら医院長がグンマの腹にメスを当て 引き裂いた。
  と 同時に鮮血が飛び散った。。
  「う………うわ………腹がメチャメチャだ……所々破れ 壊死を起こしている………」
  「これでは………とてもムリだ………」
  「この患者はもう………助かるまい…………」
  その時 手術室の扉が外から開かれた。
  「バァ――――――ン」
  そしてゆっくりと男性が入って来た。
  「医者は………諦めてはいけない………」
  「常に最善の策を以って………治療を施す」
  「それが………医者というもの………」
  「ほぅ………ではこの場合……最善の策とは何かね?」
  医院長が尋ねて来た。
  「この場での最善の策………それは………私が執刀する事です」
  自信満々の笑顔でそう言ったのはドクター高松であった。

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ザ・ドクター様の格闘小説59話
まとめてアップしましたっっいかがでしたでしょうか???
ってドクターコナン以外のキャラ多過ぎ!!(いや、個人的にはつぼにはまってるけど←キャラわかるし(笑))
くわしいキャラ設定を聞きたい方 はドクターまで〜♪きっとくわしく教えてくれるよ♪←ぉぃ(笑)by あっきー

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