金田一 一vs服部 平次 〜熱き夏の戦い〜
作:Gahal様

第六章


さて、もう謎のバス選びは始まっていた。

このバス選びの意図を理解したものはほとんどなかった。
だから、ほとんどのチームが適当にバスに乗り込んで行った。
そして、10チームがバスに乗り込んだ。

アナウンサー「ここで、カバーが青いバスが定員となりました。後の人は残りの5台のバスから選んでください。」
平次「よっしやー、あとはあのバスだけや…」
金田一「なあ、美雪。俺たち何チーム目だ?」
美雪「え?24チーム目よ」
金田一「24か…まあ何とかなるだろ…」
その間にもどんどんバス選びは進んで行った。

そして、14チーム目
アナウンサー「ここで、カバーが黄色いバスが定員となりました。あと、4台です。」
さらに、21チーム目で
アナウンサー「ここで、カバーがオレンジ色のバスが定員となりました。あと3台」
そして、24チーム目

金田一「よし、藍色のバスに乗るぞ…」
美雪「うん」
草太「そんなの、何色でもいいじゃん」
金田一「それが良くないんだよ」
草太「へ?」

その後は25チーム目…藍色
26チーム目…藍色
アナウンサー「ここで、カバーが藍色のバスが定員となりました。あと2台です。」

27チーム目…緑
28チーム目…緑
と選んだ。

そして…
29チーム目…
残る座席は、カバーが赤いバスに1つ、カバーが緑色のバスに1つだけとなった。
平次「(頼む…あっち選んでくれ…そーやないと俺ら、負けてまうんや…)」
29チーム目の人「じゃあ、赤にします!」
アナウンサー「ここで、カバーが赤色のバスが定員となり、残る大阪府代表改方学園は自動的に緑カバーのバスとなりました。」
平次「おっしゃ!何とかいけたで!」

そして、バスは発車した。
各バスには添乗員が一人ずつ乗っていた。

バスは、しばらく走った後、高速道路に入った。
ところが、高速道路に入ってから一つ目の出口で6台のうちの2台が降りてしまった。

降りたバスは、赤いカバーと青いカバーのバスである。
その直後、まだ高速道路を走っている4台のバスの添乗員が言った。
添乗員「高校生の皆さん、お疲れ様でした。これより当バスは皆様を第3回戦の会場までご案内いたします。」
この発言にほとんどの高校生は以外という顔をしていた。

高校生A「あの、第2回戦じゃないんですか?」
添乗員「第2回戦はもう終了しました。このバスに乗車の皆様は第2回戦を突破された方々です。」
高校生B「どういうことですか?」
添乗員「実は、先ほどのバス選びが第2回戦のクイズだったんです。」
高校生C「…よくわからないんですが…」
添乗員「バスの前に書いてあった言葉、覚えていますか?」
高校生C「はい」
添乗員「その言葉を、ローマ字にして逆から読むと、“赤と青のバスはダメ”となりますよね。」
高校生D「あ、本当だ。」
添乗員「そういうわけです。ですので、今から第3回戦の会場までの間はごゆっくりおくつろぎください。」
しかし…添乗員もあのアナウンサーの真の意図については聞いていなかった。そして、平次や金田一ですらまだそのことに気づいていなかった。

その後もバスは走りつづけ、いつの間にか日が暮れて、真っ暗になっていた。
そしてバスは、ある建物の前についた。

その建物は…
どこかのホテルだった。
そのホテルは50階建てだった。
高校生がバスを降りると、フロントにはあのアナウンサーがいた。
アナウンサー「高校生の諸君!!お疲れ様。今夜はここのホテルで泊まってもらいます。
そして、第3回戦のクイズは明日朝に行います。場所、時間等は後ほど内線でお伝えします。それではルームキーを渡します。部屋はチームで一つです。」
そして、全チームの部屋が決まった。

不動高校は16階、改方学園は18階だった。
アナウンサー「では、部屋に荷物を置いたら最上階の展望レストランに集合してください。すぐに夕飯にしたいと思います。」

高校生達はそれぞれの部屋に向かった。

こちらは平次達の部屋
平次「なかなかええ部屋やん」
和葉「ホンマや」
あっきー「それにしても、なんかいっぱい置いてあるで。」
平次「どれどれ?花瓶…絵…皿…にテレビにビデオか…ん?何や、ビデオテープまであるで。」
和葉「高価そうなものばっかやな」
あっきー「ホンマや、壊したらあかんで平次君」
平次「…どういう意味や」
和葉「それよりごはん食べに行こーな。」
平次「そうやな、そろそろ行こか。」
平次達はレストランに向かった。

同じ頃、はじめ達の部屋では…

金田一「何か…部屋まちがえてねえか?」
美雪「た、多分大丈夫だと思うけど…」
草太「でも、何でこんなものがあるんだ?」
金田一「花瓶、絵、皿…普通高校生の部屋にこんなもの置くか?」
草太「普通、置かないよな…ん?テレビとビデオデッキとビデオテープもある。」
金田一「何のビデオだ?見てみようぜ?」
美雪「ビデオは戻ってからにして、夕食に行こうよ。」
金田一「そうだな。部屋がこれだったら、料理もきっとゴーセーだろ。さ、早く行こうぜ。」
金田一達も食事に行った。

そして、何事もなく夕食は終わった。

実は、花瓶、絵、皿、そしてビデオテープは20チームすべての部屋に置かれていた。
そして、その並び方も柄もすべて同じだった。
並び方は、左から花瓶、絵、中央にテレビデオとビデオテープ、右に皿の順だった。

そして、花瓶、絵、皿の柄は…
花瓶の柄は、「宇宙空間に浮く赤い星」
絵の柄は、「大きな輪のついている星」
皿の柄は、「輪がたて向きついている青っぽい星」
である。

さらに、ビデオテープはケースにタイトルは書かれていなかった。
さらにその内容は、太陽のいろいろな映像を収めたものだった。
さらにその映像に被さるように半透明の"0(ゼロ)"の字が表示されていた。


時間はもう日付が変わって午前2時だった。
さすがにほとんどの高校生は眠っていた。
そして、時間は経過し、午前5時をまわった。

リリリリリリリン、リリリリリリリン…

突然、金田一達の部屋の内線電話が鳴った。
美雪「はい、もしもし。」
アナウンサー「おはようございます。」
美雪「おはようございます。」
アナウンサー「よく眠れましたか?」
美雪「え、ええ…」

アナウンサー「そうですか、それでは第3回戦のクイズをはじめたいと思います。」
美雪「ちょ、ちょっと待ってください。」
美雪は電話を保留にして、金田一を起こそうとした。

美雪「ねえ、ちょっとはじめちゃん。起きてよ。」
金田一「何だよ、こんな時間に」
美雪「アナウンサーから電話がかかってきて、今から第3回戦のクイズをやるんだって。だから電話代わってくれる?」
金田一はしぶしぶ受話器を取った。

金田一「もしもし…」
アナウンサー「では、クイズです。君達の泊まっておる部屋にちょっといろいろ置いてありますよね。」
金田一「皿とか絵とかのことですか。」
アナウンサー「はい、そうです。あと、ビデオテープと花瓶もです。」
金田一「はい、ありますけど…」
アナウンサー「それらのものから私が今いる部屋を当てて、午前7時までに来てください。」
はじめ「あ、ちょ、ちょっと…」

アナウンサー「それでは、まだ他の部屋にも連絡しないといけないので…」
アナウンサーはさっさと電話を切ってしまった。

金田一「(花瓶、絵、皿…それにビデオテープ…こんなものでどうやったら部屋がわかるっていうんだ…。)」

この電話は他の高校生の部屋にも順番にかかった。
当然、平次達の部屋にも…。




(7)へ続く




<あとがき>
暗号を簡略化いたしました。
さて、アナウンサーの部屋は一体何号室でしょう?

Gahal様から戴いたコナンと金田一の合作小説第6章!!!
・・・・・・・ひえー・・・・わからん・・・
アナウンサーの真の意図・・・・何処の部屋・・・・・・・・
はたしてみんなはわかったかな???
読ませる小説・・・・・すごいです・・・名探偵の腕が鳴る・・・←鳴ってなーい;byあっきー(分かってない人)
※クイズ等の一部修正加筆しました。H17.4/24

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