コナン&金田一B〜第3の予告状〜(2)
作:Gahal様
コナン&金田一B〜第3の予告状〜(2) コナン「ええええーっ」 水族館から帰ってきたコナンは、蘭から依頼の内容を聞いて思わず声をあげてしまった。 その依頼内容と自分の予想のある"食い違い"に驚いたのだ。 コナン「怪盗キッドじゃなかったの?」 蘭「ええ。はじめは私もお父さんも怪盗キッドだと思ってたんだけど、大柳さんの話じゃキッドじゃなかったのよ。」 コナン「は〜っ…」 コナンが少年探偵団に連れて行かれた後の大柳と小五郎の話はこうだ。 小五郎「ウォッホン、でその怪盗の名前ですが…」 大柳「そうでしたね。奴の名は怪盗紳士といい、今まで名画ばかりを盗んできたといいます。 それでうちの美術館に飾ってあった名画"ビッグジュエル"も盗まれたというわけです。」 小五郎「そういや、さっきその名画を取り返してくれとおっしゃってましたが、どうやって取り戻せと…」 大柳「ああ、そのことなんですがちょっとこれを見ていただけますでしょうか?」 といって大柳は白い紙を取り出した。 友乃枝美術館大阪分館のみなさまへ 3月28日午後9時、貴館にて保管されている"エターナルブルー"をいただきに参上する 怪盗紳士 小五郎「これは…新しい予告状!?どういうことですか?一体。」 大柳「この怪盗紳士という奴は名画を盗んだ後、そのモチーフまで盗むという性質があるらしいのです。 で、先日盗まれた"ビッグジュエル"のモチーフとなったのがその予告状にある"エターナルブルー"という アクアマリンなのです。」 小五郎「3月28日…3日後じゃないですか。そういや警察はこのこと知ってるんですか?」 大柳「ええ。何でもこの怪盗、警視庁と大阪府警にまでこの予告状を出しているらしいので…。 それで昨日、警視庁捜査一課の警部さんから、以前この怪盗紳士から2度も絵を守ったという少年探偵を 紹介されたのですが…どうも心もとなくて…それで名探偵と名高い毛利小五郎を訪ねた次第で…」 小五郎「しかし大阪までとなると…遠いですし、それに交通費や宿泊費のほうも…」 大柳「ご心配ありません。毛利様とそのご家族様3名分の往復の交通費・宿泊費・食費は すべてこちらで負担させていただきます。それにお礼のほうもはずませていただきます。」 小五郎「喜んでお引き受けしましょう!!」 大柳「ありがとうございます。」 その後大柳は、東京駅3月27日午前9:00発のぞみ45号の特急券3枚(うち1枚は子供用)、 米花駅〜大阪駅の乗車券3枚(うち1枚は子供用)、そしてラガールカード300円カード2枚と 子供用1500円カード1枚を置いて帰っていった。 というわけで、キッドからの予告と思っていたコナンの予想は大はずれだったということだ。 蘭「それよりコナン君、今夜何が食べたい?」 コナン「え…と、ハンバーグ!!」 蘭「わかった。いそいで作るからちょっとだけ待っててね。」 コナン「うん!!」 同じ時刻 不動山市にある、金田一宅では… はじめが2日後の旅行の準備をしていた。 はじめ「えっと、あとはハンカチとパンツとシャツと歯ブラシと石鹸…」 はじめがリュックにいろいろと詰めている様子を横から佐木2号がビデオでとりながら言った。 佐木「先輩!!今どきどこの宿でも歯ブラシと石鹸ぐらい置いてありますよ。」 はじめ「あまいな、いくら大阪だといってもあのオッサン(剣持)が普通のホテルとるわけないだろ。 きっと超格安で、なんにもないボロ宿だぜ。」 佐木「…そうかもしれませんね。」 この旅行が決まったのはつい昨日のことだった。 その日はじめは剣持によって呼び出され、Donny'sにいた。 なぜか呼ばれてもいない美雪と佐木もいたが、肝心の剣持がまだ来ていなかった。 はじめ「ったく、美雪はともかくなんでお前までここにいるんだ、佐木!!」 佐木「まあまあかたいこといいっこなしですよ先輩。」 はじめ「それにしても、どこでなにやってんだオッサンは!!」 美雪「剣持警部にもいろいろと都合があるんだから、もうちょっとだけ待ってあげましょうよ。」 はじめ「けどよ、もう約束の時間30分過ぎてんだぜ」 美雪「あれ?剣持警部じゃない?」 といって美雪は窓の外のほうを指差した。 はじめ「え?」 はじめが美雪が指差した方向を見ると、通りの向こう側でキョロキョロあたりを見回している剣持の姿があった。 はじめ「本当だ。」 しばらくののち、はじめと剣持の目が合った。 剣持ははじめに気づき、道路を渡って近づいてきた。 そして喫茶店のドアが開き、剣持が入ってきた。 剣持「いやー、すまんすまん」 はじめ「遅い!!」 剣持「いや、道がこんどってな。」 はじめ「へえ〜、じゃああそこでなにやってたの?」 と、はじめは道路の向こう側を指差していった。 剣持「それはだな…その…」 はじめ「まあいいや、それよりその人だれ?」 はじめは剣持に隣にいた人を指差していった。 剣持「ああ、こちらは友乃枝美術館オーナーの大柳博満さんだ」 大柳「よ、よろしく」 大柳はおちつかないようすで剣持に聞いた。 大柳「あの、剣持さん…名探偵の金田一さんはどちらにおいでなのでしょう?」 剣持「ああ、紹介しましょう。こいつが金田一一です。」 といってはじめを指差して紹介した。 はじめ「よろしく。」 大柳「え?」 大柳は、創造していたものとは程遠いマヌケそうな少年に愕然とした。 大柳「そ、そんな…あの怪盗から2度も絵をまもったというのできてみれば、こんな…」 剣持「ま、まあ想像していたものと幾分違うとは思いますが…」 大柳「本当に大丈夫なんですか?」 美雪「大丈夫ですよ。彼はこうみえてもあの金田一耕助の孫なんですから…」 大柳「は、はあ…それじゃあとりあえずおねがいしましょうか…で、その依頼内容についてですが…」 はじめ「あ、怪盗紳士からエターナルブルーを守り、取られた絵を取り戻してくれってことでしょう。」 大柳「はあ…」 佐木「あの…ちょっといいですか?」 大柳「何かな君は?」 佐木「僕は金田一先輩の助手です!!」 といって佐木は名刺を突き出した。 佐木「で、ギャラのほうはいかほどでしょうか?」 はじめ「コラ、佐木!!何聞いてんだ!!」 佐木「だって、もらえるものはもらったほうがいいでしょ」 はじめ「あのなあ…で、いかほどでしょうか?」 美雪「はじめちゃん!!」 美雪の裏拳が飛んだ。 大柳「それはあなた方の働きを見てから決めさせてもらいます。 (こんなやつらあてにならん!!一銭たりともやらんぞ!!しかし、どうしたものか…そうだ、 明日にでも名探偵の眠りの小五郎さんを訪ねてみよう。)」 その後大柳は帰っていき、剣持たちとの大阪行きが決定したのである。 3月25日深夜 ところかわってここは黒羽家の快斗の部屋である。 快斗は一人新聞を読んでいた。 その記事は… 『怪盗紳士現る!!』 3月21日夜、友乃枝美術館に怪盗紳士が現れ、名画"ビッグジュエル"を盗んでいった。 その怪盗紳士からその名画のモチーフとなったビッグジュエル"エターナルブルー"を盗むという予告状がとどいた。 エターナルブルーを保管している友乃枝美術館大阪分館では警視庁、大阪府警の合同チームによって厳重に 警備される見込み。 なお、予告の日は3月28日である。 というものだ。 その記事をみて快斗はうっすらと笑みを浮かべた。 快斗「ふ〜ん、ビッグジュエル"エターナルブルー"か…よーし、次の獲物はこれに決まりだな。」 その翌日、怪盗キッドからの予告状が友乃枝美術館大阪分館、警視庁、大阪府警にとどいた。 3月28日 黒き魔神の手より蒼き乙女を救いに参上する。 怪盗キッド 3章につづく
あとがき やっと2章が完成しました。 キッドの予告状…小説を読んでいれば暗号が解けなくてもわかってしまうおそまつな予告状になってしまいました。 どうせならフツーのにすればいいんだけど…やっぱつまらないしね。 Gahal様の第3の予告状第2話 か・・怪盗紳士!!!!しかもキッドと狙う獲物がバッティング!!! 大阪の名探偵って一瞬平次かと思ったけど・・・・今回平次の出番なし???(笑) 二人の名探偵と二人の怪盗の参戦が楽しみです♪(すでに毛利のおっちゃんは眼中になしか?)(笑) byあっきー