コナン&金田一B〜第3の予告状〜(4)
作:Gahal様


湖のほとりに立つ古く巨大な洋館、コナン達を乗せたリムジンはその建物の玄関前で停止した。

リムジンから降りた1行は、その壮観に嘆息をもらした。
コナン「わぁー、おっきい!!」
大柳 博満(以後 博満)「ここがうちの別荘です。」
小五郎「壮観ですなぁ」
博満「さあ、こちらです。」
博満の案内のもと、8人は洋館の中へと入っていった。

小五郎&剣持「ほおー」
その他の一同「わあー」
外観の古さとは対照的に内装はとてもきれいで豪華だった。
赤いじゅうたん敷きの床、真っ白な壁と天井、そして高そうなオブジェの数々
玄関中央には2階への大階段があった。
佐木はビデオを撮りまくり、はじめ、美雪、コナン、蘭はあちこち見て回っていた。

そのとき、大階段から女性が一人駆け下りてきた。
女性「お帰りなさい、お父様」
その女性は、大柳ゆき(21歳、ちなみに博満は60歳)博満の娘だった。
博満「おお、ゆきか。ただいま」
ゆき「そちらがあの名探偵の毛利小五郎さんね。あれ?確か来るのは3人じゃあ・・・」
博満「おお、紹介しよう。こちらが毛利小五郎さん、その隣が、娘の蘭さんと毛利さんが預かっておられる
江戸川コナン君、そしてあちらが警視庁の剣持警部と探偵の金田一一君とその連れの七瀬美雪さんと
佐木竜二君それに金田一二三ちゃんだ。」
ゆきは小五郎と剣持に向かって
ゆき「わざわざ遠いところをありがとうございます。」
と一礼し、そのあとはじめや蘭たちにたいして
ゆき「よろしく」
といい、さいごにしゃがんでフミとコナンにもあいさつした。
コナン・フミ「よろしく」
2人もあいさつをかえした。

ゆき「そうだ、お父様。この人たち私が部屋に案内するわ。楓の間と椿の間でいいんでしょう?」
博満「ああ、では任せるよ。私はこれから貴博と良博のところへ行く。くれぐれも失礼のないようにな。」
ゆき「はい。」
博満「すみません、私はこれで」
博満はそういってどこかへ行ってしまった。
ゆき「それでは皆さんお部屋に案内しましょう。」

そして、コナン・蘭・小五郎は楓の間という小宴会場に、はじめ達は椿の間という大宴会場に案内された。
(寝室として)
そして、何事も無くその夜は終わった。

翌朝
コナン・蘭・はじめ・美雪・佐木・フミの6人はゆきに連れられ、別荘周辺の観光にでかけた。
まずは、別荘の裏にある湖に行った。
湖岸に散策道路があり、そこを歩くことにした。
蘭「きれいな湖!!」
美雪「本当!!」
ゆき「ねえ、ボートにのらない?」
蘭・美雪「はい、乗ります!!」
ゆきは近くの貸しボート屋でボートを1艘借りてきた。

コナン達はそのボートに乗り、沖の方に漕ぎ出した。
コナン「きれー」
蘭「本当ね」
ボートは進み、やがて反対側の岸が見えてきた。
コナン達がいた側のような砂浜とは違い、こちら側は高い崖になっていた。
コナン「(すっげー崖だ)」

一人船尾の方で崖を見上げていたコナンのそばにゆきがやってきて、コナンに話しかけた。
ゆき「この下にね、鍾乳洞があるの。」
コナン「え?下って?」
はじめや蘭たちもよってきた。
ゆき「棲龍洞っていってね。今は水の中に沈んでるんだけど。でも、水が引く日には水面から出るのよ。」
はじめ「水が引くってどういうことっすか?」
ゆき「この蒼柳湖はね、湖なのに、海の引き潮のような現象が起きるのよ。」
蘭・美雪「へ〜え、不思議ね…」
フミ「ふ〜ん。」
ゆき「プッ、ごめんなさい、冗談よ。」
蘭・美雪・フミ「え?」
ゆき「本当は、毎年4月1日に下流のダムからこの湖にたまった雪どけ水が放流されるのよ。」
蘭「え〜っ」
フミ「な〜んだ」
そして、1時間ほど湖の周遊を楽しんだ一行は今度は隣りの村に行くことになった。

蘭「へえ〜、ゆきさんって京東大の学生さんなんですね。」
ゆき「ええ。」
美雪「何学部なんですか?」
ゆき「理学部よ」
蘭「じゃあ、実験とかもされるんですか?」
ゆき「ええ。まあいろいろとね。」

そのとき、歩道を歩いているコナン達の横に1台の車が停まった。
いや、コナン達のそばというより、ゆきのそばに停車した。
その車は7人乗りぐらいのワンボックスカーだった。
そして窓が開き、運転手の男性がゆきに声をかけた。
その男性は、西沢 徹(21歳)
西沢「やあ、ゆきちゃん!!」
ゆき「徹君!!何?どっか行くの?」
西沢「いや、今から帰るとこなんだ。たまたまこの道を通ったら君を見つけたから…
それよりゆきちゃんこそどっか行くの?」
ゆき「ええ、ちょっと柳葉村までね。」
西沢「そう、じゃあ乗せてってあげるよ。これ8人乗りだから」
ゆき「わあ!!ありがとう、徹君!!」
というわけで、一行は西沢の車に乗せてもらうことになった。

ゆき「紹介するわ、彼は私と同じ大学の西沢 徹君。わたしと同じ研究室なの。」
美雪「研究室って何ですか?」
ゆき「理系の大学生は、4年生になったら研究室配属っていって、クラス分けみたいのがあるのよ。
でも、小学校とかのクラスと違って、研究室ごとに実験の内容が違うのよ。私たちの研究室はチオフェン環の
合成をやってるの。」
美雪「チオフェン環?」
ゆき「ああ、チオフェン環ていうのは…」
そのとき、西沢が口をはさんだ。
西沢「そういえば今日だったよね。泥棒からの予告の日は。」
ゆき「ええ。」
西沢「じゃあ、今日は美術館のほうに?」
ゆき「ええ。お昼から向かうわ。」
西沢「じゃあ僕も美術館のほうに行くよ。」
ゆき「え?」
すると、西沢はゆきに耳打ちするように言った。
西沢「ホラ、例の約束…」
ゆき「あ!!」
蘭「何かあるんですか?」
ゆき「いえ、なんでもないの」

その直後、車は停止した。
西沢「着いたよ。」
ゆき「ありがとう。」
コナン達は車を降り、西沢の車は走り去っていった。
蘭「ここは?」
ゆき「ここは柳葉村よ。今日は晃龍神社で春祭りがあるの。」
フミ「お祭り!!」
ゆき「そうよ。さ、行きましょう。」
一行はその神社に向かって歩きはじめた。

しかし、一行は気づいていなかった。
その人物が動き出したことに…

その人物は0717、ターゲットは金田一はじめ、
自分がエターナルブルーを奪うには怪盗がセキュリティの外にそれを持ち出してくれることが絶対必要条件であり、
その邪魔をする探偵は目障りなのだ。
0717は建物の影に身を潜め、右手に持っている拳銃を構えた。
スコープを使い、その銃口ははじめの後頭部へと正確にあわせられた。

そして…

ドン!!

弾丸は発射された…


5章へつづく

あとがき
4章がなんとか完成しました。
本当は美術館に向かうところまでを4章に入れたかったんだけど、長くなりすぎてしまったので切ることにしました。
人物は…あと6人出てきます。(うち2人は名前だけは出てますが…。←貴博と良博のことです。)

Gahal様の第3の予告状第4話
え?!ちょ・・・はじめちゃんがぁぁΣ(==;)
狙われてたのは金田一はじめ??うわぁぁ次へGO!! byあっきー

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