コナン&金田一B〜第3の予告状〜(6)
作:Gahal様


金庫の中には黒のレオタードを着た女性が血まみれで倒れていた。
そして、エターナルブルーがあったところには、宝石のかわりにメッセージカードが残されていた。
『エターナルブルーはいただいた 怪盗キッド』

はじめ「お前は…怪盗紳士!!」
コナン「何?」
中森「こいつが怪盗紳士!?」
小五郎「それに、あのメッセージ…怪盗紳士を撃ったのは、怪盗キッドってことか?」

そのころ、エターナルブルーを盗んだ怪盗キッドは、屋根の上を走って逃げていた。
キッド「ちょろいちょろい、でも、怪盗紳士は何でこなかったんだ?奴もこれ(エターナルブルー)を狙っていたはずなのに」

そして、隣りの建物の屋根に飛び移ろうとしたとき…
その屋根の上にある人物の姿を見つけた。

キッド「誰だ?」
0717「私が誰かなんて、そんなことはどうでもいい…貴様は今、ここで死ぬのだから。」
0717は、キッドに銃口を向けた。
キッド「…」
0717「…悪いな。お前に恨みは無いんだが、組織からの命令なんでな…」
キッド「組織…だと?なるほど、つまり狙いはこいつ(エターナルブルー)だってことか。
悪いがこいつはパンドラじゃないぜ。」
0717「知ってるさ。」
キッド「何?それじゃあ、なぜこれを狙う?」
0717「確かにそいつはパンドラではない。だが、ある秘密があってな…さあ、くだらないおしゃべりはここまでだ。
エターナルブルーと貴様の命、どちらも頂戴する。」

ドン!!

その銃声に、館内にキッドがいないか捜していたコナンが気づいた。
コナン「何?銃声?上か?」
その銃声には中森も小五郎もはじめも気づいていた。
そして中森・コナン・小五郎・蘭・はじめ・美雪・フミ・佐木が7階の金庫に集まった。
するとそこには白いハトが飛んでいた。
そしてそのハトは少しの間飛び回った後、コナンの腕の中で止まった。
コナン「このハトは…キッドのハトだ!!ん?これは…」
コナンはハトの足に結び付けられている手紙に気づいた。
手紙にはこう書かれていた。

『奴の手からエターナルブルーを取り返し、その謎を解き明かしてくれ。
怪盗キッドより名探偵へ』

怪盗紳士「うっ」
はじめ「気がついたか?」
怪盗紳士「金田一君…私を撃ったのは…怪盗キッドじゃないわ…」
小五郎「何だと?犯人の顔を見たのか?」
怪盗紳士「いいえ、暗かったから見ていないわ。」
はじめ「だったらなぜ、キッドじゃないと言い切れるんだよ」
怪盗紳士「だって、私がここに来た時点でそのメッセージカードが残っていて、エターナルブルーは盗まれていたのよ。
すでに獲物を盗んだ泥棒が再びもどってくるか、隠れるかしてまで私を撃つ理由がどこにあるの。
それにさっきの銃声と、そのハト…どうやらキッドも撃たれたみたいよ。」

中森「なんだと」
すると怪盗紳士はふらふらしながらも立ち上がった。
怪盗紳士「よいしょっと…」
はじめ「おい、あんた。どこへ行く気だ?」
怪盗紳士「帰るのよ。」
はじめ「帰るって…そのケガで」
怪盗紳士「だって、泥棒が警察や探偵の世話になるわけにはいかないじゃない。」
というと、怪盗紳士はポケットからこぶし大のボールをとりだしてそれを地面に落とした。
それは煙幕となり、あたり一面に広がった。

中森「うっ」
小五郎「な、なんだ?」
はじめ「待てよおい!!」
コナン「くそっ!!」
その隙に怪盗紳士は窓のところへ走り、そしてリモコンで黒いアドバルーンを呼び寄せて言った。
怪盗紳士「じゃあ、私はこれで帰るわね。でも、その宝石は必ず守るのよ!!」
怪盗紳士はそのまま飛んでいってしまった。

その後、警察官が総動員されて怪盗キッドの捜索が行われたが、キッドの姿が発見されることはなかった。

翌日(3月29日)
怪盗キッドはまだ見つからなかったが、中森警部は部下を引き連れて東京へ帰っていった。
剣持警部も、東京で事件が発生したため、大阪府警に例の弾丸を届けた後、東京へ帰っていった。
そして、昨日銃撃された件でコナン・蘭・小五郎・はじめ・美雪・フミ・佐木は大阪府警察本部に来ていた。
ところが、大阪府警前で彼らを出迎えたのは警官ではなく、服部 平次と遠山 和葉の2人だった。
平次「よう、おっちゃん!!」
小五郎「お、お前は?」
コナン「ハハ…」
平次「おう、ボウズも元気しとったか?」
コナン「う、うん…」
和葉「蘭ちゃん、美雪ちゃん、それにフミちゃん。久しぶり!!」
蘭「本当ひさしぶりね。」

平次「まあ、とにかく行こか」
平次の案内の下、一行は大阪府警のある部屋へと入っていった。
そこでしばらく待っていると、大滝が出てきた。
大滝「おう、平ちゃん、それに毛利ハン、お久しぶりです。」
小五郎「お久しぶりです、大滝警部。」

そしてはじめの口から銃撃されたことや、怪盗紳士、怪盗キッドの予告とその謎について説明された。
大滝「そういや、さっき鑑識から報告が来ましたわ。」
といって大滝は拳銃の鑑定結果の書類に目を通して、その結果を小五郎たちに伝えた。

大滝「はじめ君を狙った弾は9oパラベラム弾ちゅう弾ですわ。怪盗紳士が撃たれた弾は、どうやら貫通
しとらんかったみたいで、あの金庫からは発見できませんでしたので、鑑定はできとりません。
ま、同じやつが同じ銃で狙いよったとはおもうんですが…」
小五郎「まあそうでしょうな。」
はじめ「しかし、理由はなんだ?」
大滝・小五郎「え?」
はじめ「怪盗キッドを狙ったのはエターナルブルーを横取りするためだ。
でも、俺が狙われた理由も怪盗紳士が撃たれた理由もわからない。」

コナン「(確かに…あの金庫に留まってまで、それもエターナルブルーを持っていったキッドの追跡を
後回しにしてまで怪盗紳士を撃つ理由は見当たらない。それに、怪盗紳士が撃たれたときの銃声とキッドが
撃たれたときの銃声、あの間5分くらいだった。その短時間でどうやって追いついたんだ?
それにあの窓もない、出入り口も1つだけの金庫に親友した方法も脱出方法もわからない。
あとキッドのメッセージにある、エターナルブルーの謎って一体…)」

はじめ「『双生児が玉子からかえる月、命の素が無くなりし時、悪魔の巣にてその力を示せ。
さすれば至福への道、拓かれん』」
コナン「え?」
はじめ「この言葉…あのときゆきさんに聞いたものだけど、これがエターナルブルーの謎を解くヒントに
なってるのかもしれない。」

大滝「ま、とにかくその大柳さんとこの別荘に行ってみましょか」
小五郎「ええ…」

そして、小五郎・コナン・蘭・はじめ・美雪・佐木・フミ・平次・和葉・大滝の10人は
再び大柳家の別荘へと向かった。

第7章へつづく


あとがき
…ちょっと歯切れがわるいですが、
とにかく6章完成ということで…
再び舞台は大柳家の別荘へと戻るわけです。

Gahal様の第3の予告状第6話
なんか謎がまだ隠れている様子・・・・
うーんキッドがそう簡単にやられるわけはないと・・・・
それに謎の0717の正体も気になる・・・・・・
しかし・・・読みごたえがすごあるんで続き楽しみにしてます♪アリガチョー!!byあっきー

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