くれぐれもコナンの世界が好き!哀のイメージを壊すな!
おいどんの、おいどんの哀に何をするんじゃーと言う人は読まないで下さい。
それによって、ショックを受けた、胃が痛い、腹が減ったとしても当方は一切関知いたしません。



「灰原哀……… 

彼女は、ちょっと変わった小学生だったのだが、もっと変わった小学生になってしまった!!

マジカルモンスターに立ち向かう謎の魔法少女!!

それが魔法少女☆マジカル哀なのである!!」



魔法少女☆マジカル☆哀 トロピカルランドの攻防

by 探偵k様




「何を言ってるのよ……あなたは……」

「いや。読者にちょっと宣伝を……」

マイクを持って誰かに話しかけていたヒョウちゃんに、パソコンで作業しながらも冷静に話しかける哀。

ここは、パソコンが置いてある地下室。

マジカル☆哀の最初の事件から、一週間ぐらいが経っている。

「ちなみに、哀が、なぜマジカル☆哀になったかと言うと……」

きらーん!!

ぎっくう!!

マイクを持って哀がマジカル☆哀になった経緯を説明しようとしてたヒョウちゃんは、哀の殺意ともいうべき視線に言葉が止まる。

「ひ、ひとえに……べ、米花町の平和をまもるためである。」

どもりながらもヒョウちゃんはなんとか言葉を口にする。

「賢明なる読者諸君は、前回を読んでいれば、理由をご存知であろう。」

シュッ

カッ!

「うっ!」

余計な言葉を付け加えたヒョウちゃんをナイフがぎりぎりかすめる!

見れば壁にナイフが突き刺さっていたりなんかしたりして……

「い、いやあ。う、うまいなあ。さ、さすがマジカル☆哀だ……」

さすがのヒョウちゃんも顔が、ひきつっている。

「哀くん。哀くん。来てくれ。」

部屋の緊迫など何も知らない阿笠博士が、哀を呼ぶ声が足音とともに近付いてきた。

「ほら。呼んでるぞ。は、早く行ったほうがいいんじゃないか?」

ヒョウちゃんの声には答えず、哀は、椅子から降りるとドアへと向かう。

哀は、振り向かずに、部屋から出ていった。

部屋から哀が出ていくとヒョウちゃんは、そっとため息をつく。

「ふー。でも、哀をからかうのっておもしろいよなあ。いつもは小学生と思えないほど冷静なのに」

実は、哀をからかっていたヒョウちゃん。

クールビューティの哀を相手にからかえるあたり、もはや無敵である。





「で、何なのよ。これは、………」

呼ばれて来た哀の開口一番の言葉である。

「これは、自動調理ロボじゃ!」

「ふーん……」

人の上半身のような物体に、両腕のような二つの棒がくっついている。

「これがあれば、料理せずにすむのじゃ!」

料理が下手な阿笠博士にとって一番欲しいものであろう。

「まずは、食材を切ってもらおう。えーと……E−4が三枚おろしじゃったな」

まな板と包丁、そして魚を置くと、

「試運転じゃ!」

博士は、その自動調理ロボとやらのスイッチをオンにする。

その物体の手が包丁を持って動き始める。

ものすごく速く!!

その調理ロボは、包丁を振り下ろした!

バキィ!!

魚もろともまな板が真っ二つに折れていたりして………

「……まな板を買って来なきゃね……」

「まあまあ……コーヒーでも飲むかね?哀くん」

ごまかすように博士はコーヒーをすすめる。

「用が済んだんだったら、戻るわよ」

すぐさま、地下室へと哀はきびすを返す

「いや、まだ用があるんじゃが……」

博士は哀にためらいがちに告げた。

「みんなに明日のことは伝えたのじゃな」

「ああ。そのこと。ちゃんと伝えたわよ」

博士が知り合いからトロピカルランドの割引券をもらっていたのでみんなで行こうと話していたのである。

「わたしは、別に、家で薬の研究でもしていたいんだけどね」

「いやいや。息抜きは必要じゃよ」

博士は時計を見ると、

「おお。もうこんな時間じゃな。寝た方がいいぞ。哀くん」

「もう少しやってから寝るわ」

「そうか。早めに寝るんじゃぞ。」

阿笠博士は、哀の身を案じると、寝室へと入っていった。

「あの生き物のせいであまりできなかったけどね」

哀はそうつぶやくと地下室へと戻っていった。





「ねえ。ねえ?どこへ行く?」

「もちろん。最初はあそこですよ。」

「おう。あそこだな」

歩美たちは仲良くはしゃいでいる。

「元気じゃのう」

阿笠博士は、3人のはしゃぎぶりを見てうれしそうに微笑む。

トロピカルランドに来たコナンたちである。

「ほら、行こう?コナンくん」

「わ、わかったよ。歩美ちゃん」

コナンは歩美にひきずられて行った。

「で、なんで来たのよ……」

一人みんなから外れて歩いていた哀がつぶやいた。

「いいじゃないか。こういうのは、あまり来たことないんだから」

いつのまにかついてきたヒョウちゃんが楽しそうに答える。

当然、コナンたちからは見えないようにしている。

「レインダムは、この世界に干渉しない方針をとってる。あんまりこっちの世界には、来れないからな。」

残念そうにヒョウちゃんは言った

「まあ魔法少女自体が、とんでもない干渉だけど、非常事態だからなあ」

(非常事態にした本人が言っていいのかしらね………)

マジカルモンスターを逃がしたのは、ヒョウちゃんなのに人事のように言っていいのか?

「ほらあ!灰原さん!!早く行こうよ!」

歩美が哀を呼んだ。

みんなは、先に行ってしまって哀が来るのを待っている。

「わかったわ……」

答えると哀は、みんなに追いつこうと走り始めた。

 

 

「お、お前は!?」

「正義のヒーロー 仮面ヤイバーだ!!」

激しい音楽ととともに仮面ヤイバーが名乗りをあげた!

「おー!!」

「いっけー!ヤイバー!」

「ヤイバー!がんばってーー!!」

歩美達は、必死にヤイバーを応援している。

コナンは、がっくりとうなだれていた。

「まさか、仮面ヤイバーショーなんてやってるとはよー」

トロピカルランドでは、特設会場で仮面ヤイバーショーをやっていたのだ。

子ども達の歓声が大きい。

「あら?知らなかったの?」

コナンの席の隣にいる哀が言った。

「知らなかったよ。ったく……」

ふてくされているコナン。

「おめーは知ってたのか?」

「ええ。まあね……」

「つまらなくねーのかよ?あと30分はあるぞ」

「あなたのそんなふてくされている姿を見てるのもおもしろいわよ?」

「うるせー!!」

(よく考えてみるとわたしも同じようなことをしてるのよね)

ショーを見ていて哀は、思った。

しかしそれは正義というもののためではない。

(それにしても……)

「そこだー!!」 

子ども達に混じって上げる声が……

ヒョウちゃんも子ども達に混じって声を上げていたのだ!

周りには幸い気付かれてはいないようなのだが……

(さっぱりわからないのよね……この性格は……)

はっきり言ってわけがわからないヒョウちゃんに戸惑いを感じる哀であった。

 

 

人があふれるほどのトロピカルランド。

人々の顔には楽しそうな笑顔があふれている。

バリバリバリ!

そこにプラズマのような音が響く!

空間が歪んだ!!

その空間から現れた姿は、頭は、ライオン、体がヤギ、尾がドラゴンの姿をしていた。

マジカルモンスターの登場である!

 

 

「哀……」

「何?」

仮面ヤイバーショーの中、急にいなくなったヒョウちゃんが現れたので哀は尋ねた。

「哀。現れたぞ。マジカルモンスターだ!」

「わかったわ……」

哀は、小さい声で返事をした。

「悪いけど、わたしは、やっぱり外で待ってるわね」

そう言うと返事も待たずに哀は席から立ちあがる。

「あ。待てよ!灰原」

コナンは、哀は呼びとめようとしたが、

「ほらー!コナンくん!いいところだよ!!」

ショーに興奮した歩美に止められてしまった。

「ずりーぞ……灰原……」

コナンは、ヤイバーショーを見つづけるはめになるのだった。

 

 

「ここでいいわね」

会場から出た哀たちは、物陰へと隠れる。

「哀!マジカル☆哀に変身だ!!」

ヒョウちゃんの言葉に魔法の試験官を取り出した。

「……レイ……マジカル…トランス……ミューテーション………」

哀は呪文を唱える。

七色の光が哀を包み込みその姿を変えた!!

巫女のようなヒラヒラの服に身を包んだ高校生くらいの少女

マジカル☆哀である!

 

 

「あれね……」

人が騒いでいる場所へと飛んでいく二人。

「あれはキマイラだ!」

ヒョウちゃんがマジカルモンスターの姿を見て叫んだ!

「こっちでも有名だろう。レインダムでよく飼われているうちのひとつだ!」

「迷惑にならないのはいないのかしら?……」

暴れているキマイラを見て言う哀

「迷惑をかけるやつしか逃がしてない!!」

いばるべきことでもないのにヒョウちゃんは、強く言いきる。

「と、言うよりここの世界じゃ迷惑をかけざるを得ないと言う方が正しいかな……」

ヒョウちゃんはためらいがちに言う。

「とにかく!キマイラをどうにかするんだ!」

「それじゃ……」

マジカル☆哀は、魔法の試験管でいきなりキマイラを吸収しようとした!

いきなりはやめろって……

「おい!!マジカル☆哀!?」

「作動しない!?」

魔法の試験管は、キマイラを吸収しようとはしなかった。

「マジカルモンスターが重傷のような場合。または、死なないかぎり吸収はしないぞ!」

ヒョウちゃんが説明する。

「てっきり、あなたが最後に使わせようとしたものだと思ってたけど……」

魔法少女物の法則をあっさり無視されては困るんだって

「しかたないわね……」

シュッ

カッ!カカッ!カカッ!

ナイフを投げつけるマジカル☆哀!!

しかし、すばやくキマイラはナイフをかわす!

「かなりすばやいわね」

突然キマイラは、ライオンの口を大きく開けた!

「なに?……」

シュゴーーーーーーー!!

マジカル☆哀に炎を吐くキマイラ!

火炎が飛んでいたマジカル☆哀のそばを焦がす!

「言い忘れたけど、キマイラは炎を吐くぞ!気をつけろ!!」

「遅いわよ……」

ヒョウちゃんの言葉を聞き、つぶやく哀。

炎を吐いた後に言っても意味がない……

カカッ!カッ!シュゴーー!!

動きながらも炎を吐くキマイラ。

炎をかわしながらもナイフを投げているが当たらない!

「困ったわね。きりがないわ……」

「火炎を吐くだけだけど、弱点もないしかなりすばやいからな」

接近しても鋭い牙や爪があるし、遠くでは炎を吐いてくるのだ。

「そんじゃ ヒョウちゃんアイテムだ!!」

ぱんぱかぱーん!!

というような音がしたかどうかはさておき

ヒョウちゃんの手には、先端に星型の飾りを持つ魔法の杖があった。

「マジカルロッドだ。魔法少女といえば杖だからな!!」

「で?どう使うのよ?」

ヒョウちゃんに魔法の杖の使用法を聞く哀。

「いや、それは飾りだからな。せいぜい持って殴るぐらいじゃないか?」

「なんのために出したのよ………」

そんなバカなやりとりのせいなのか、

「あうっ!!」

苦痛の声をあげるマジカル☆哀

キマイラの火炎を避けきれなかったのだ!

マジカル☆哀は地面へと倒れこむ!!

キマイラは、怪我を負ったことがわかったのか、じりじりと哀に近付いてきた。

哀に向かってキマイラは炎を吐いた!! 火炎が一直線に哀い向かって飛ぶ!

「だけど、そのマジカルロッドは炎を切り払うくらいはできたりしてな」

からかうようなヒョウちゃんの言葉。

「それならそうと早く言いなさい……」

スパア!!

哀は前に突き出した魔法の杖で炎を切り払う。

マジカルロッドは、殴りつける武器であると同時に炎や吹雪を切り払うことができるのだ。

切り払うと同時にマジカル哀は、ナイフを放つ!!

ナイフはキマイラの目へと突き刺さった!!

「ウギャウウウウウウウウーーー!!」

悲鳴をあげるキマイラ!

「哀!マジカル・ハート・アタックだあ!」

キマイラへと爆弾をなげつけるマジカル☆哀!

どっかーん!!

爆発によって黒焦げになるキマイラ

哀は魔法の試験管をキマイラへと向ける。

今度はちゃんとキマイラを吸収する試験管!

「終わったな。おし。行くぞ!」

ヒョウちゃんは、いっぱいにナイフを抱えていた。

「何よ。それは」

「予算がないからな。できるだけ回収しておかないとな……」

キマイラに当たらなかったナイフである。

予算を使いこんでしまったヒョウちゃんは、お金がまったくないのだ。

前の戦いのときにも当然回収している。

「ケチくさい魔法少女ね……」

「現実的と言ってくれ」

反論するヒョウちゃん。

「よっと」

ヒョウちゃんの掛け声で抱えていたナイフが消える。

「戻ろう。早く戻らないとまずいぞ」

「そうね」

二人は、爆発に驚く群衆の中から飛び去った。

 

 

『トロピカルランドでまたも起きた爆発事件』

コナンは、毛利探偵事務所でそんな見出しの新聞を読んでいた。

「怪物が現れたとの目撃情報もあるが、信憑性はなく、爆発事件によって錯乱状態になったための一種の集団幻覚と思われる……か」

新聞の記事を読み上げるコナン

「学校のときもそうだったな……」

(仮面ヤイバーショーがようやく終わって出てきたとき、哀が待ってて……)

コナンはトロピカルランドのときを思い出す

(そして騒ぎが起きていた。必死で事件現場に駆けつけたとき、これを拾ったんだが……)

コナンの手にあるのは、一枚の紙切れ。

『参上 魔法少女マジカル☆哀』

(今までどうも聞き出せなかったんだがな〜……)

コナンは、あの魔法少女のことが気にならなかったわけではなかったのだが……

(灰原……ほんとにおめーは何をやってるんだ……)

心の中で灰原に問い掛けるコナンだった。



第3話へ
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あとがき

お送りしました。トロピカルランドの攻防!?

コナンはますます困惑を深めてます。(正体はばれてるけど)

まあ なんとか書き上げましたが・・・・・・・・・

さて次回作も必死で書き上げます。書けるのか・・・・・・・・俺は・・・・・・・・by探偵k


あとがき(改訂版)

ということで改訂版です。こちらの2話はあまり修正していません。ちょっと魔法の杖を出す時の描写が増えたくらいですね。

後、・を…に修正したりとかそんな感じの修正なので、あまり変わっていません。

それでは。

探偵k様のマジカル★哀 第2話
わはははったすけてぇー(笑)
現実的な哀ちゃんが笑える></
やっぱりどうしても闘ってる時の哀ちゃん・・・・無表情のイメージが・・・・
一番のおいしい役どころはやっぱりヒョウちゃん?
イラストヒョウちゃんに挑戦!!してみるから待っててくり〜(待ってないない^^;)
しっかし・・・おもしろい・・・続きが気になる・・・・byあっきー

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