くれぐれもコナンの世界が好き!哀のイメージを壊すな!
おいどんの、おいどんの哀に何をするんじゃーと言う人は読まないで下さい。
それによって、ショックを受けた、胃が痛い、腹が減ったとしても当方は一切関知いたしません。

「わたしにお任せください!あんな奴には、任せていられません!」

薄暗い空間の中に憤慨するような声が響いた。

「まあ いいか。ヒョウレンだけに任せておく訳にもいくまいしな。」

「そうですね」

話し合う複数の声。

「では、任せたぞ。」

「はっ!」

その声の主は、礼儀正しくうなずいた。


魔法少女☆マジカル哀 新たな魔法少女!? 前編


「さあ 要らないか!要らないか!一枚千円!五枚 一組 4500円!」

妙な生物が、昔のバナナの叩き売りのように、バンバンと台を叩いている。

その生物は、全身が黒く、しっぽを持ち空を飛んでいる。

「買わな……」

その生物は、突然口を閉ざす。

「なにやってるのよ……あなたは……」

冷ややかな視線と口調で、言ったのは、赤みがかった茶髪をしている小さな女の子であった。

「や、やあ。哀……あなたじゃなくってヒョウちゃん♪って呼んで欲しいな……」

「これは、なにかしら?」

そんな呼びかけには応じず、哀と呼ばれた女の子は台の上にあった売り物を持って見せる。

それは、この女の子を大きくしたような女性が、ヒラヒラの格好をしている写真であった。

「み、みてのとおり、マジカル☆哀の写真だ……」

「だから、その写真で何をやってるのかしらね?」

哀は、絶対零度以下の視線で、聞く。

「よ、予想外の事態によって減少したマジカル☆哀の活動資金を確保しようと、マジカル哀の広報活動も兼ねて、資金調達を行っているんだ……」

ヒョウちゃんは、必死の口調で、いい訳をしている。

「それって使いこんだお金を、なんとかしようと、マジカル☆哀の写真で金稼ぎをしているとも言わない?」

「そ、そうとも言うかな……」

ヒョウちゃんの体を冷や汗が滝のように流れている。

「すぐに売った物を回収してきなさい……さもないと……」

その言葉に、ヒョウちゃんの全身を寒気が襲った。

「わ、わかりましたあ!」

写真を片付けるとヒョウちゃんは、すぐ身をひるがえして飛んでいった。



「ふう、よ、よかった。売った人間が少なくて……」

新聞を見ながらヒョウちゃんは、ほっと一息をついている。

最初から売らなければ良かっただけの話である………

「気をつけなさい。阿笠博士が帰ってきて見られたら、まずいわよ。」

「大丈夫だ。そんなヘマはしない。」

ヒョウちゃんは、新聞を見ながらのんびりと答えている。

「まあ いいけど……」

「なんだって!」

新聞を見ていたヒョウちゃんが、叫びの声を上げる。

「何よ……」

「これを見てくれ」

ヒョウちゃんは、新聞のある写真を指さした。

哀は、新聞を受け取った。

某所にUFOが、現れた、だの、ここそこは幽霊が出るスポットだのそういう怪奇現象について書かれている。

『これが謎の怪物だ!』

そんな見だしの近くに、写真が公開されていた。

その写真は、鮮明ではないが……

「これは……」

「そうヘルハウンドだ……」

写っていたのは、前にマジカル☆哀が、退治した2つの頭を持つ犬。ヘルハウンドだった。

「どういうこと?」

「それだけじゃない。ここも見てくれ。」

ヒョウちゃんが写真の指差したところをよく見てみた。

「魔法少女ね……」

小さいのだがヒラヒラの格好をした少女が空を飛んでいるのが映っている。

マジカル☆哀とは違う格好なのであった。

「そう言えば、魔法少女って他にもいるのかしら?」

疑問に思った哀はヒョウちゃんにたずねた。

「いや、知らない。聞いてないな。」

「信用されてないのね……」

(まあ信用する方が難しいけどね……)

それよりヒョウちゃんに魔法少女を任せた時点で、失敗だった気もするが……

「そんなことは問題ではなーーーーい!!」

ヒョウちゃんは、大声で叫んだ!

「何が、問題なのよ」

大声に動じるようすもなく哀は冷静である。

「マジカル☆哀以外に魔法少女がいるのが問題なのだあ!!」

「はいはい………」

哀は、あしらうように手を振る。

ヒョウちゃんと暮らすうちに対処法はとうに身についている。

「哀くん。今帰ったぞ」

玄関で、のんびりとした阿笠博士の声がした。

手にはビニールの買い物袋。

驚きでふたり(?)の心臓は、大きく高鳴った。

「おや。どうしたのかね。哀くん」

「なんでもないわ。博士」

哀は、何もなかったように冷静に答える。

そこにさっきまでいたはずのヒョウちゃんの姿は影も形もなかった。

(さすがね。どうやってるのかさっぱりわからないけど)

いまだに、突然現れたり、消えたりする謎はわかっていない。

「今日は、ハンバーグだぞ。哀くん。」

何も知らない阿笠博士は無邪気に哀に言う。

「博士……子供扱いは止めてもらえないかしら?」

「すまんのお。哀くんがいると孫が出来たみたいでついついのう」

頭をかきながら困ったように謝る。

「まあ いいわ。それより博士。料理なんて作れたのかしら?」

「いやー!はっはっは」

無意味に笑う博士の手から取って哀は、ビニールの買い物袋の中身を調べている。

「全部 レトルトや温めるものばっかりね」

哀は、肩をすくめると、

「とにかく夕食を作りましょう……」

「うむ。そうじゃな。」

と、ふたりは、夕食を作り始めたのだった。



「どういうことですか!?」

ヒョウちゃんの驚きの声が響く。

『うむ。お前だけでは大変だろうと思ってな。応援を送った。』

地下室のパソコン画面から声がする。

ヒョウちゃんは、気になって、魔法の国レインダムと連絡を取ったのである。

「いりません!マジカル☆哀だけで十分ですよ!」

『だが、足りんだろう。明らかに。どこにマジカルモンスターが現れるかわからない以上……』

どこにマジカルモンスターが現れるかは、予測不能なのだ。レインダムの魔法技術でも無理なのである。

つまり、現われる度にチマチマと処理していくしかないのだ。

『いくら、そこの町近辺に現われるようできたと言っても……』

レインダムは、マジカルモンスターが現われる地域を米花町近辺にすることになんとか成功したのだ。

ただし、現れるのを制限しただけで、もちろん現れてから米花町から逃げる可能性もあるのだが……

「大丈夫ですよ!マジカル☆哀ならなんとかなります!」

必死に抗弁するヒョウちゃん。

『……ヒョウレン……これは、決定事項だ。』

「!! わかりましたよ……」

重く告げる声に、ヒョウちゃんは納得できないながらもうなずく。

プツッ

「まったく!これじゃあ マジカル☆哀の活躍が少なくなるじゃないかああああああ!!」

通信が切れるやいなや部屋にヒョウちゃんの魂の叫びが響いた。



ランドセルを背負った四人の子どもが仲良く並んで歩いている。

その光景は、見る物に微笑ましい物を感じさせた。

翌日の学校への登校途中である。

哀は、昨日ヒョウちゃんが言ったことを思い出していた。

(他の魔法少女には、気をつけろって言ってたけど何をどう気をつけるのかしらね……)

ヒョウちゃんは、ずいぶん興奮していたのだったが……

「うふふ!」

歩美は、嬉しそうに、含み笑いをあげている。

「歩美ちゃん。うれしそうですねえ。なにかあったんですか?」

光彦が、歩美のうれしそうな様子に気付き、歩美ちゃんに尋ねる。

「あ〜〜!朝飯に好きな物が出たんだろ〜〜。オレもそうだったぞ〜〜」

「元太くんとは、違いますよ!」

「ふふふ ヒミツだよ♪」

嬉しさを隠しきれずに笑いながら歩美は言うと先に行ってしまった。

「あ 待てよ〜〜 歩美〜〜!」

元太は歩美を追いかけていった。

「コナンくんは、どう思います?歩美ちゃんの様子を?」

「さ、さあ?」

光彦に聞かれて、コナンは、あいまいな返事を返す。、

(ふふふ わかるわけないわよ。この探偵さんに……)

「話しこんでいると遅刻するわよ。おふたりさん?」

からかうようにそう言うと、哀は、ふたりを放って歩いていく。

「あ 待ってくださいよ。灰原さん!」

「あ 待てよ! 灰原ー!」

ふたりは、哀を追いかけた。

朝の登校風景であった。



ふよふよふよふよ

米花町の空を飛ぶ妙な黒ヒョウ。

ヒョウちゃんが空の優雅な空中散歩をしていた。

「ちがう!空の見まわりだ!」

失礼……空の見まわりをしていたのであった。

「せっかく見回りしてんだからなんか起こるといいのになあ……」

つまらなそうにヒョウちゃんはつぶやく。

そして、この小説はご都合主義なのであった。

突如、空間が歪んだ! あたりにプラズマのような音が響き渡る!

バリバリバリ!

下ではすでに人々が騒ぎ出している。ヒョウちゃんは歓声を上げた。

「よーし!マジカル☆哀の出番だあ!」



先生がカリカリとチョークで書く音がする。

哀は退屈な授業を聞き流しながら、コナンの様子を見て、退屈をしのいでいたのだが……

コツコツコツ

(ん?何の音?)

ふと窓の方を見てみた哀の目に、全身が黒くしっぽを持った生物が目に飛びこんできた!

(あれは!)

ヒョウちゃんは、哀が気付いたのに気付き、ガラスごしにで手を振っている。

「先生……」

「はい!なんですか。灰原さん」

手を上げた哀に先生は、黒板に書く手を止めて聞く。

「悪いけど、体調が悪いから保健室に行かせてもらうわ……」

「あ。そ、そう?だったら行ってらっしゃい。」

(ま、まあ。顔に現れないだけかもしれないし……)

先生は、まるで調子が悪いように見えない哀に困惑しながらも、行くことを許可した。

「あ、先生!わたしがついていきます!」

すぐに歩美が手を上げる。

「そうね。お願いするわ。吉田さん。」

先生は、うなずくと歩美に哀を任せた。

「いいわよ……自分で行けるわ……」

「いいんだよ。調子が悪いんだったら気にしないで……ね?」

あくまでついて来ることを拒む哀に歩美は、笑顔で答える。

「失礼するわ……」

「それじゃ行って来ます!」

哀は、歩美に支えられるふりをして、教室を出ていった。

 

 

「ふう まあよかったわね」

歩美は、哀をベットに寝かせると、すぐ帰っていった。

保健室は、保健の先生が何か用があったようで出かけていたので誰もいなかった。

「で、なんなのよ? いったい……」

哀は、何もない空間に問い掛ける。

「哀!マジカルモンスターが現れた!」

突然、目の前に現れるヒョウちゃん。

「……まあ、もう慣れたけど……」

哀はあきらめた感じにつぶやく。

「哀!マジカル哀に変身だ!」

「わかったわ………」

哀は、魔法の試験管を取り出した。

「………レイ……マジカル……トランス……ミューテーション……」

いつものごとく呪文を棒読みする哀

七色の光が哀を包み込んだ!

 

 

「急ぐぞ!マジカル☆哀!」

現場に向かうマジカル☆哀とヒョウちゃん

「で、相手は誰なの……」

「あれだ!」

ヒョウちゃんの指差した方向を見たマジカル☆哀

「ユニコーンね……」

見えたのは額に角を持つウマ。誰でも知っているであろう有名なウマ。ユニコーンである。

人々が怖れ逃げ惑う中、暴走している。

「くそっ!」

騒動を聞きつけたのか、目撃者から報告を受けたのか、一人の警官が現れて、さえぎるように立ち、銃をユニコーンに向けた。

「あ!バカ!やめろ!」

ドン!ドン!

警官が銃を撃った!

「な、なんで効かないんだ……」

ユニコーンは、効いた様子もなく警官に突っ込んで来る!

キキーー!

ユニコーンは、急にブレーキをかけると、唖然としている警官の横をすり抜けていった。

警官の地面の前には、たくさんのナイフが突き刺さっている。

「まったく……ユニコーンのスピードは、並じゃないんだぞ……」

ユニコーンは、その超スピードによって、銃弾をかわしたのである。

「さすがね……頭もいいようね……」

マジカル☆哀は、ユニコーンのスピードから当たるようにナイフを投げたのだが、あっさりとかわされてしまっていた。

「ユニコーンの突進を止めるんだ!でなきゃ、マジカル・ハート・アタックも当たらない!」

「わかったわ……」

ヒョウちゃんの言葉に哀は、うなずく。

そのとき七色の光が、ユニコーンの目前ではじけた!

それによってユニコーンの突進が止まった!

「なに?……」

哀が見てみるとユニコーンの前から黒髪で髪型をおかっぱにした高校生くらいの少女で、マジカル☆哀と同じように、フリフリな格好をしている女の子が現れた。

「誰!?」

ユニコーンに追いつくやマジカル☆哀は、警戒の声を上げる。

「魔法少女プリティ♪歩美ーー(はぁと)」

その人物は姿に似合わぬ可愛い口調でそう言ったのだった。

 

第3話後編へ


あとがき

登場しました魔法少女プリティ♪歩美!

もしかしたら、題を見た時からバレバレだったかも・・・・・・・

さてプリティ♪歩美が登場して、これからどうなるのか!

ユニコーンは捕まえられるのか!

はたまた授業をさぼられてしまった先生は!(謎)

ということで 後編に続く! by探偵k



あとがき(改訂版)

ということで改訂版です。

こちらもヒョウちゃんの描写など細かいところを修正しました。

それでは by探偵k


探偵k様のマジカル★哀 第3話前編!!
爆笑!!!!ま・・まさかそうきたとは・・・・くっ(笑)
魔法少女プリティー♪歩美・・・・哀のライバルなのか?!(爆)←哀ちゃんは眼中にないって感じかも・・・
でも歩美ちゃんの高校生姿・・・いったいどんなんだろ・・・めちゃかわいかったり・・(爆)byあっきー

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