くれぐれもコナンの世界が好き!哀のイメージを壊すな!
おいどんの、おいどんの哀に何をするんじゃーと言う人は読まないで下さい。
それによって、ショックを受けた、胃が痛い、腹が減ったとしても当方は一切関知いたしません。
七色の光が、ユニコーンの目前ではじけた!
それによってユニコーンの突進が止まった!
「誰!?」
ユニコーンに追いつくやマジカル☆哀は、警戒の声を上げる。
「魔法少女プリティ♪歩美ーー(はぁと)」
その人物は、姿に似合わぬ可愛い口調でそう言ったのだった。
「吉田さん?……」
その姿を見て、さすがのマジカル☆哀も呆然とした表情でつぶやいた。
「ふふふ わたしね。 まほーしょーじょになったんだよ」
プリティ♪歩美は無邪気に笑う。
「よし!行くんだ!プリティ♪歩美!」
プリティ♪歩美の近くから妙な生物がひょこっと首を出す。鋭い牙を持ちしっぽがあるその姿は……
「犬?」
「オオカミだ!!」
哀のつぶやきにその生物は大声をあげる。
「お前は!フェンバル!!」
その姿を見てヒョウちゃんは、驚きの声を上げた。
オオカミの彼の名前は、フェンバル。
魔法の国レインダムにおけるヒョウちゃんのライバルであり、ヒョウちゃんのことを毛嫌いしていた。
まじめな性格のせいかヒョウちゃんとはいつも衝突している。
「ふん!お前には、任せていられないからな!」
フェンバルは不機嫌な口調で言う。
「お前がやってたのか!マジカル☆哀の邪魔をするんじゃない!」
「お前は、いつもいつも不真面目に!だから、こんなことになったんだろう!」
「けんかはやめてよ〜〜〜!」
2匹が言い争うのを止めようとするプリティ♪歩美
「そんなこと言い合ってていいのかしらね?逃げられたわよ?」
マジカル☆哀は、冷静に指摘する。
言い合ってる間にユニコーンは、逃げてしまっていたりする……
「あ!追いかけるぞ!マジカル☆哀!」
「行くぞ!プリティ♪歩美!」
2匹は、それぞれの魔法少女に、呼びかける。
2人と2匹は、ユニコーンを追った!
「お前は!お前のおかげで逃げられただろう!」
「お前が邪魔するからいけないんだろ!」
「ちがう!お前だ!」
「お前に決まってるだろ!」
「まったく……低レベルね」
口ゲンカする2匹を見て呆れているマジカル☆哀
「それにしても、なんて速さなのかしら……」
哀の目からユニコーンは、みるみるうちに遠ざかっていく。
人々は、逃げ惑い、車は、急ブレーキをかけ、あちこちは大混乱である。
「助かったな。ユニコーンは、障害物が多い事から速度を抑えてる」
ヒョウちゃんの安堵の声
「あれで?……」
マジカル☆哀は、遠ざかるユニコーンの姿を見て疑問の声を上げる。
「言っておくが、ユニコーンは、最高速度150キロを越えるぞ」
しかも、その状態で30分ほど走り続けることが出来るのだ
「面白いわね……どうなってるか調べてみたいわ……」
哀は科学者の血が騒いだのか、興味深そうに、ユニコーンを見つめる。
「……調べはさせないからな」
「わかったわよ」
ヒョウちゃんの重い声に、うなずくマジカル☆哀
「ねー。どうするの?追いつけないよ?」
プリティ♪歩美が、みんなに聞いた。
いくらユニコーンが、速度を抑えてると言っても、現実にふたりの魔法少女は追いつけない。
「あのスピードだと、2時間は、走り続けられるな。たしかに」
フェンバルの困ったような声
「疲れるのを待つのは、無理ってわけね……」
フェンバルの言った事を聞いて哀はつぶやく。
その間、考え込んでいたヒョウちゃんだったが、
「うーむ ヒョウちゃんアイテム!!」
と言うと懐から何かを取り出した。
そのヒョウちゃんの手にあるのは、円錐形のだいだい色の物体である。
「ユニコーンの好物で釣るしかないな」
「ただのニンジンに見えるけど?」
哀の言うとおりどう見てもそれはニンジンであった………
「違うぞ。ほら、ここに」
哀がヒョウちゃんの指差したところを見ると、「トップブリーダーも推奨!」「ユニコーンまっしぐら!」
「あなたの大切なユニコーンのために!」などのメッセージがそのニンジンの表面にある。
「こんなので大丈夫なのかしら?……」
「だが、現に、ユニコーンはこっちに来てるぞ?」
ヒョウちゃんが指を指した。
においをかぎつけたのか、どうかはわからないが、遠くに見えるユニコーンは、急に方向転換してこちらに向かってきた!!
ユニコーンは、好物に弱いらしい……賢いんだか、賢くないんだか……
「さてと、ユニコーンが来る前にっと……ヒョウちゃんパワーーー!!」
どっかーん!!
「なにをするんだ!!お前は!!」
「きゃあああっ!」
ヒョウちゃんの投げた爆弾によってフェンバルとプリティ♪歩美は、あらぬ方向に飛ばされていく!!
「ふっふっふ。これぞ愛と友情の力だ!」
ヒョウちゃんは、見事なVサインを決める。全国の歩美ファンを敵に回すつもりかあ!
「ちょっと〜!」
「この よくもやってくれたな!!」
プリティ♪歩美とフェンバルの憤慨する声が遠くから聞こえてきた。
「さて、あんなやつの言うことは、ほっておいて、チャンスは一回だぞ。ユニコーンを止めるんだ!」
「わかったわ……」
道路に降り立ちユニコーンに立ちはだかるマジカル☆哀。
ユニコーンは、マジカル☆哀へと、急速に近付いて来た!
マジカル☆哀は、ナイフを放った!!
シュッ!
カカッ!カッ!カカカッ!カッ!
「なるほど!逃げ場がないほど打ち込めば!」
いくら超スピードで動こうと、必ず当たる!
無数のナイフがユニコーンに向かって飛んでいく!!
バッ!!
しかし、ユニコーンは、そのたくさんのナイフの壁を跳び越えた!!
「バカッ!ユニコーンのジャンプ力も並ではないだろう!!」
フェンバルの声が遠くから響く。
「それぐらい予測済みよ……」
冷静沈着な哀の口調
ユニコーンが跳んだところには、爆弾が!
ジャンプしているときは、ユニコーンでも上手く動けない!
どっかーーん!!
バタッ!
爆発の衝撃を受けてユニコーンは倒れこんだ。
「さすが!マジカル☆哀!」
マジカル☆哀は、魔法の試験管を向けて、ユニコーンを吸収しようとする。
「プリティ!ハート!イリュージョン!!」
呪文を唱え杖を振るプリティ♪歩美!!
ちゅどーん!
すんでのところで、七色の光線をかわすマジカル☆哀。
「どういうつもりよ……」
「何するんだ!フェンバル!」
マジカル☆哀とヒョウちゃんは、プリティ♪歩美とフェンバルの方を向いた。
「させるか!お前なんかに!」
「ごめんね。 フェンちゃんがやらなきゃ、願い事かなえられないぞ……っていうんだもん」
プリティ♪歩美は、かわいらしく舌を出して困ったように謝る。
「フェンちゃんかよ。よかったな。フェンバル」
からかうようなヒョウちゃんの声
「うるさいな!お前の方こそヒョウちゃんなんて呼ばれてるんだろ!」
「俺は、そう言ってるんだが呼んでくれないんだあ!」
またヒョウちゃんとフェンバルの言い争いが始まる。
「でも、コナンくんのお嫁さんになるためだもん。がんばらなきゃね♪」
どうやらプリティ♪歩美も、恋の縁結びで釣ったらしい……おいおい……
ピクッ
「でも、わたしもやらなきゃならないのよ。譲れないわね……」
マジカル☆哀は、淡々と言う。
だが、少しその口調に刺があるのは、気のせいか?
「ふふふ わたしも負けないよ!」
急速に空気が緊張感を増した。
ふたりの間に、対決ムードが高まる!……って魔法少女同士で!?
「プリティ・ハート・イリュージョン!!」
また呪文を唱えるプリティ♪歩美!!
七色の光線が哀を襲う!!
ちゅどーん!!
「やったあ!」
喜ぶ歩美……いったい、いつからそんな性格に……
「けほっ けほっ」
だが、煙が収まったあとには、無傷なマジカル☆哀の姿が……
「ふふふ。こんなこともあろうかと!耐魔法防御をほどこしたからなあ!」
勝ち誇ったように、叫ぶヒョウちゃん。
耐魔法防御って魔法少女同士の対決を予想してたのかあ?
「マジカル☆哀!マジカル・フラッシュだ!」
ヒョウちゃんは、元気良く叫ぶ!
「無理だな。こちらも耐魔法防御は、ほどこしている!!」
フェンバルも、勝ち誇ったように笑みを浮かべる。
あんたも、魔法少女同士の対決を予想してたのか………おい!?
ヒュッ
カカッ!カッ!カカッ!
投げつけられたナイフがプリティ♪歩美をかすめる!
「な、なんで、魔法を使わないんだ!」
フェンバルの叫ぶような声にヒョウちゃんは大きく胸を張った。
「耐魔法防御なんてそんなことは予測済みだ!」
「べつに、予算を使いこんだだけよね……」
勝ち誇るヒョウちゃんにマジカル☆哀は肩をすくめる。
「予算を使いこんだ……?あれだけあった予算をなにやっているんだ!お前は!」
「どうでもいいだろうが!お前には!」
「お前のそう言うところが嫌いなんだ!」
またまた言い争いをはじめるヒョウちゃんとフェンバル
「うぇ〜〜〜〜ん!!」
ナイフを投げつけられ、泣き始めるプリティ♪歩美。
いくら大きくなっても、心は、小学一年生。
まあ当然の反応である。
そんなところに、
「なにやってんだ?オメーら……」
突然かけられる一つの疑問の声。
「コ、コナンくん!!」
「工藤くん!?」
声をかけてきたのは、江戸川コナンであった。
「ほんとに……なにやってんだよ。歩美ちゃん。灰原……」
(ったく。授業をさぼったからおかしいと思ってきてみれば……)
灰原哀が授業を、仮病でさぼったことにおかしいと思ってコナンもさぼって追いかけたところ、
(授業が退屈だったということもある)飛び去っていくマジカル☆哀の姿があったので追いかけてきたのである。
「な、何を言ってるの?わたしは、歩美じゃないよ?」
がんばって歩美ちゃんは、ごまかそうとする。
しかし、動揺してるのがバレバレであるためごまかしになってなかった。
「人違いよ」
コナンの言葉をきっぱりと否定するマジカル☆哀。
「あれ?あなたって灰原さんだったの?」
今ごろ気付いたのか、問いかけてくるプリティ♪歩美
「ちがうわ」
哀は動揺もなくきっぱりと否定する。
「ちがうって言ってるけど?コナンくん」
「いや……あのね……歩美ちゃん……」
あっさり信じている歩美ちゃんに困惑するコナン
「今だ!マジカル☆哀!」
隙を見てたヒョウちゃんが、叫んだ!
マジカル☆哀は、すぐに魔法の試験管でユニコーンを吸収する。
「よし!終わった!行くぞ!マジカル☆哀!」
「わかったわ……」
ヒョウちゃんとマジカル☆哀は、飛び去っていった!
「わたしたちも行くぞ!」
「わかった〜〜!」
歩美とフェンバルも、飛び去っていった。
「こ、今度は、歩美ちゃん!?いったい、なにがおこっているんだよ……」
取り残された中、疲れたようにつぶやくコナンだった。
「それにしても、おかしいわねえ。吉田さんは、戻ってこないし、江戸川くんも、いつのまにかいなくなってるし」
まったくなにも気付いてなかった担任の先生は、のんびりとつぶやいていたりしてたりして……
「あいつめ!つぎは、こちらがマジカルモンスターをつかまえる!」
「ね〜。なんで、そんなに毛嫌いしてるの?」
不思議そうに、プリティ♪歩美が、フェンバルに聞いた。
「あいつは、昔わたしのたい焼きを一つ残らず横取りしやがったんだ!」
「え?」
「それだけじゃない!他にも、たこ焼きとか!イチゴ大福とか!」
食い物の恨みは恐ろしい………
「仲直りした方がいいと思うけどなあ」
プリティ♪歩美は、無邪気に言った。
「ったく。あいつがあらわれるなんてな!」
「いったい、なんで、そんなに毛嫌いしてるのよ……」
どうでもよさそうだが、ヒョウちゃんに聞いてみるマジカル☆哀。
「あいつは、ことあるごとに突っかかってくるんだ!俺が、何をしたって言うんだ!」
全然気づいてなかったりする。
あとがき
ユニコーンは、なんとか捕まったものの、魔法少女同士の対決!
魔法少女同士の対決を書いてみたかったんだが・・・・・・・・・
やっぱり哀に軍配があがったようです(苦笑)
まあナイフなんて使われてはねえ・・・・・・・・・
それでは、また!
あとがき(改訂版)
探偵kです。微修正を行いました。
ちょっとした描写の修正なのであまり変わっていません。それでは。
探偵k様のマジカル★哀 第3話後編!!
いやもう最高!!笑わせてもらいました。ええ、これ以上はないというくらいまで・・・←お笑いなのか??(爆)
哀ちゃんの時々でてくる本性がたまんない(笑)
そしておそるべしコナン君!!あっちゅう間に哀と歩美の正体をつきとめ・・・・(わかるって〜(笑))
なんといえずいい空間です。小説ありがとー!!!byあっきー