くれぐれもコナンの世界が好き!哀のイメージを壊すな!
おいどんの、おいどんの哀に何をするんじゃーと言う人は読まないで下さい。
それによって、ショックを受けた、胃が痛い、腹が減ったとしても当方は一切関知いたしません。

「まったくちょろいぜ」

夜の暗闇の中、存在を誇示するように白いハンググライダーが空にいた。

怪盗キッドのハンググライダーだ。

「中森警部も今ごろはじたんだを踏んでるだろーな」

キッドは獲物を手に取るとにやりと笑みを浮かべる。

ドガア!!

「なっにーー!!」 

突然キッドのハンググライダーが横から激しい衝撃を受ける!!

キッドのハンググライダーは落ちていった。



魔法少女 マジカル☆哀 奪われた宝石!!前編

by 探偵k様


「なに〜〜〜!?探偵密着取材だあ!?」

毛利探偵事務所で小五郎がすっとんきょうな声を出した。

「学校の自由研究で探偵についてのテーマで出すの!」

歩美が必死に小五郎に説明する。

ここには少年探偵団メンバーが全員そろっていた。(もちろん哀も)

蘭は空手の部活でこの場にいなかった。

「だめだ!だめだ!ガキがいて仕事になるかってんだ!!」

歩美の言葉に小五郎は大きく手を振る。

「でもオレ、おじさんの名探偵ぶりが見たいんだ!」

ピクッ!

まず元太が口火を切った。

「僕たちは名探偵である毛利小五郎の仕事をこの目で見たいんです!!」

ピクピクッ!

そして光彦が後に続ける。

「かっこいい毛利のおじさんが活躍してるところ見てみたい♪」

ピクピクピクッ!

最後に、歩美ちゃんのとどめの一発。

「だーっはっはっは!!そうか!そうか!この名探偵毛利小五郎の仕事ぶり!よく見とけよ!」

(ホントおだてに弱いよな。おっちゃん)

アゴがはずれそうなほど口を開けて大笑いをしている小五郎をコナンは呆れた顔で見ていた。

「うまくいきましたね」

「おう!」

「これで自由研究うまくいくね♪」

小五郎の高笑いが部屋に響く中3人が小声で話しこんでいる。

どうやらさっきの言葉はすべてお世辞だったらしい。

「おーし!仕事に行くとするか!ついて来い!!」

『おーーー!!』

上機嫌の小五郎に3人は返事を返した。

コナンと哀は冷めた目でその様子を見ていたのだった。

 

 

『怪盗キッド!ローズクィーンをまんまと盗みに成功!!』

(ったく……散々だったぜ)

授業の休み時間。新聞の見出しを見ながら黒羽快斗は、心の中でつぶやいた。

高校生の彼こそが世間を騒がす怪盗キッドの正体である。

そして盗んだはずのローズクィーンは自分の手にはない。

ハンググライダーが落ちた時に奪われてしまったのだ。

(しかしあれは一体なんだったんだ?)

落ちる中ちらっと見たあの影は……?

「快斗ぉ!またあのキザな怪盗のせいでお父さん帰ってこれないのよ!!」

快斗に幼なじみの中森青子が話しかけてきた。

が、快斗は昨日の夜のことを考えこんでいて気付いていない。

「ねえ!ちょっと聞いてるの!!」

青子はバン!と快斗の肩を叩く。

ズキイイ!

「イテエェェェェェェェェェェェェーーーーーーーー!!」

そのとき快斗の体に激痛が走った。

「お前か!なにしやがんだ!青子ーー!!」

快斗は青子に食って掛かる。

「ん?どうしたの?快斗」

「ちょっと転んでな。背中を激しく打ち付けたんだよ」

半分ウソである。

ハンググライダーが落ちたときなんとか体勢を立てなおしたのだが激しく地面に叩きつけられたのだ。

おかげで体のあちこちが悲鳴をあげているのだ。

「きゃははは!快斗!ドジーーーー!!」

青子は、快斗の言った事に明るく笑う。

「うるせーな!!青子のくせにーーーー!」

「なによ!快斗のくせにーーー!」

「んーーーーーーー!!」

「むーーーーーーー!!」

快斗と青子は不機嫌な顔でにらみ合った。

「黒羽くん」

「へ?」

青子とにらめっこしていた快斗が呼ばれた方を見てみるとそこにはクラスメートの小泉紅子が居た。

「ちょっといらっしゃい?」

紅子は、にこやかに笑顔を浮かべる。

(こ、この笑顔が怖いんだよなー)

快斗は紅子に対する苦手意識のせいか顔が自然に引きつってしまう。

「ほら!さっさと来るのよ!」

「お、おい!?」

紅子は強引に快斗の腕を引っ張っていく。

「快斗……」

複雑な思いで青子は快斗が連れていかれるのを見ていたのだった。



「で、何の用だよ?」

学校の屋上へと連れてこられた快斗は紅子に尋ねた。

「あなた……獲物を奪われたでしょ?」

「何のこと言ってるんだ?」

内心驚きながらも快斗は微塵も動揺の色を出さなかった。

「そして、それを取り戻そうとしている……」

「わけわかんねーな。戻るぜ。俺は」

快斗は、教室に戻ろうと背を向けた。

「待ちなさい!それをやってはダメ!!あなた下手すれば命を落とすわ!」

「それは予言か?」

背を向けたまま快斗は問い返す。

「そうよ」

紅子は真剣な顔だ。ふざけている様子は微塵もなかった。

「怪盗キッドは奪われた獲物は必ず取り返すさ。そう怪盗キッドだったら……な?」

快斗は振りかえると紅子に向かってにやりと笑って見せた。

「黒羽くん!!」

快斗は紅子が投げつけた物をつかんだ。

女物のブローチみたいな感じで中心に赤い宝石がはめこまれている。

「守りのアミュレットよ。捨てるなり誰かにあげるなり勝手にしてちょうだい」

快斗はそれを見て怪訝な顔をするが自分の身を心配しているのだと気付き、

「ありがたく受け取っておくぜ」

紅子に快斗は礼を言うと屋上から出ていった。

「…………」

快斗が戻った後も紅子は、沈黙しつづけていた。

最も邪悪な神と呼ばれるルシファーから紅子は一つの予言を得ていたのだ。

『輝けるばらの光を奪われし者。真紅の塔から飛び立ち疾風の刃に貫かれるであろう』

これがルシファーから得た予言である。

そしてその予言は絶対だ。

「わたしがあなたを虜にする前に死んだら許さないわよ」

快斗が出ていった屋上のドアを紅子は見つめていた。



「わーーー!キレイねーー」

「ひゃっほーーーーーー!!」

「こらっ!!うろちょろ走り回るんじゃない!!」

小五郎は、はしゃぎまわる3人を怒鳴りつけた。

「ったく誰だ!こんなガキども連れてきたやつぁ!」

すでに自分が連れてきたことなど忘れている。

コナンたちがいるのは広々としているかなり大きい宝石店だ。

「で?この宝石店に何の依頼なの?」

哀は、コナンに聞いた。

「ああ……最近起きてる宝石店狙いの窃盗事件があるだろ?」

「ええ……知ってるわ」

哀も最近新聞で見た記憶がある。

連続で白昼堂々と宝石店から宝石があらかた盗まれた。

そこにはお客がいたにもかかわらずあっという間に宝石が奪われたと言うのだ。

突然風が店内を吹き荒れたかと思うと宝石が根こそぎ奪われている。

しかも防犯カメラは、すべて壊されていたらしい。

残ったテープには犯人の姿は何も残されてはいなかった。

まさに魔法のような犯行であった。

「怪盗キッドの仕業だって新聞は書き立てていたけど」

「いや。違うと思うぜ。予告状を出してないからな」

コナンと哀が事件について話し合っていると……

「やあやあ。どうも名探偵の毛利小五郎さんに来て頂けるとは光栄です」

「やー、どうも!わたしが名探偵の毛利小五郎です」

この宝石店の店主に小五郎が挨拶している。

「あれが今回の依頼主ね」

「ああ。この店の警備状態を万全にするために知恵を借りたいってよ」

最近宝石店狙いの窃盗事件が多発している以上安心はできないからだろう。

「おっちゃんの知恵なんかいらねーと思うけどな」

コナンはそう言うと小五郎の方を見る。

そのころ店主と小五郎の会話も終わりを迎えていた。

「すべてお任せしますぞ。毛利小五郎さん!」

「この名探偵毛利小五郎にお任せくだされば宝石は万全!心配は無用です!」

小五郎はだーっはっはっはと下品に高笑いを上げながら店主に言いきった。

そのときだ。

ガシャン!!ガシャン!!

突然ショーガラスがどんどん砕けていく!!

警報装置がいっせいに鳴り始めた!!

「な、なんだあ!?」

小五郎がびっくりした声を出す。

そこに店内の中を激しい風が荒れ狂う!!

目を開けていられないほどの激しさだ!

全員必死に腕で目をかばう!

シャッ!

ものすごく速い影が哀の目に飛び込んできた!!

(鳥?)

だが鳥にしては大きすぎる!!

風が収まった頃には店は散々なありさまになっていた。

「わ、わたしの店が……」

店主は呆然とたち尽くす。

ガラスだらけの店内に警報装置がいつまでも鳴り響いていた。



後編へ 


探偵k様のあとがき

現われました怪盗キッド!!

不吉な予言がキッドに振りかかる!?

哀もマジカルモンスターに遭遇!?

さてこれからどうなる!?


あとがき(改訂版)

ちょっとした微修正を行いました。多少の描写の追加、変更くらいですね。

それでは。


うおぉぉっあの怪盗キッドが登場!!!しかもこのマジカルワールドで(笑)
マジカルモンスターVS哀!!いったいキッドとのからみは?!次号乞ご期待!!(笑)byあっきー

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