Salon de Ruby
から、素材を頂きました。


A storm is suddenly.


1章目 転入生登場




コナンの通っているクラスに、またまた転入生が来る事になった。

元太「どんな奴だろうな!!」

そう元太が言うと、灰原が済ました顔でこう言った。

灰原「私と一緒に住んでいる男の子。名前は…ヴェノスだったわ。不思議な力を持っていた。」

そう、その少年もまた、黒の組織の関係者…。ただし彼は、直接な関係ではないらしい。

彼は、この世界ではありえない、魔術というものを使う。運動能力、頭脳、共に優れている。

元太「ヴェノス…外人か?言葉通じるかな。」

すると、先生が入ってきた。その後ろには元太くらいの、銀髪に深紅色の鋭い目をした男の子だった。

銀髪は長めで眉はキリリと細く伸びている。外国人のようだが…、かけ離れたわけではなかった。

女の子たちは一瞬でほれたらしい…。

先生「えー、ヴェノス・ブルーセイム君です。皆さん仲良くしてあげてくださいねー。

ヴェノス君は…あの子の隣に行ってね。では、授業を開始しましょう。」

ヴェノスは歩美の隣に座った。算数の教科書とノートを出したところで、歩美がにっこりとこう言った。

歩美「よろしく!!!」

ヴェノスは灰原より済ました、冷静な顔をしていた。

ヴェノスは頷いただけだった。

 

体育の時間…今日はサッカーである。

コナンは相変わらずボールを楽しそうに蹴っている。

ヴェノスはボールを選んで、空いた所に来ると…もっていたボールを足に向けて落とす。

すっとボールを足で持ち上げ軽やかにボールを操っている。

飛んでいるボールを背中にすっとやって、コロ…と、転がす、ボールを落とした。

かかとで蹴って頭上を越したボールは、また前に戻ってヴェノスに操られた。

周りの女の子はそれを見てポーッとしている。

元太「アイツすげーなコナン。絶対に少年探偵団入りだ。」

 

そして放課後。コナン達はヴェノスを探していた。教室にはヴェノスが居なかった。

ヴェノスは校庭の桜の木下に居た…。桜の木の幹にすっと触れている。

コナン達はそれを見つけて近付いてゆく。

次の瞬間…風も吹いていないのに、桜はふわりとゆれた…。

ヴェノス「…我力に身をおさめて…可憐さが美しく舞い上がり…。

揺れ、ざわめき、次第にそれは元に戻ってゆく…。」

綺麗な声は、桜と共に揺れて、次第に治まっていった…。

ヴェノスは振り向いてコナン達に近付いていって、こう言った。

ヴェノス「何か…僕に?」

光彦「少年探偵団に入ってください。」

ヴェノス「少年…探偵団…?…別に、僕はかまわないよ。」

元太「おおっ!!俺は元太!!!リーダーだ。」

光彦「僕は光彦です。宜しく。」

歩美「私は歩美!!よろしく!」

灰原「私は、知っていると思うけど、灰原哀。」

コナン「俺は江戸川コナン。」

ヴェノス「ヴェノス・ブルーセイム。見てのとおり、僕は魔術師だよ。

宜しくお願い致しますね。元太君に光彦君、歩美ちゃん、哀さん、コナン君。」

光彦「魔術師…?失礼ですが、どうして…?」

ヴェノス「僕は…厳密にいうと望まれて生まれてきた人じゃないからね。僕は…作られた人間だ。

クローン技術によく似ているけど…ちょっと違う方法で作られたんだ。」

光彦「そうですか…。」

ヴェノス「まぁ、僕は別に気にしてないよ。僕は今ここにいる…。そう言うことさ。」

 

続く


さて、そんなこんなで仲間になったヴェノス。

ヴェノスの不思議な力の理由。作られた人間であるからという事だった。

このコナン、灰原、ヴェノスの三人を嵐に巻き込む…。

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